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“ARAS”という人柄~ARASチームメンバーで語る“ARASらしさ”~

“ARAS”という人柄~ARASチームメンバーで語る“ARASらしさ”~

ARASを立ち上げて3年目。  「日常に、より豊かな食体験を」と、技術と発想に想いを込めて、器をつくってきました。 巷でも目にする機会が増え、チームメンバーの知らないところでも日々の暮らしに溶け込んでいる印象だと彼らは話します。 Instagramのフォロワーは9万人を超えました。 広く、多くの人に愛される食器ブランドに育っています。  今ここで、“ARASらしさ”を考えること。  今までの食体験に、ARASという食器を提案してきました。 否定もせず、肯定もせず、一つの新しい選択肢として。 器を考え、その周りの生活に想いを巡らせ、健やかな生活が継続するための地球の環境と向き合いながら、工夫と吟味を重ねました。 それらがすべてつながって、きれいな循環が生まれたとき、本当の意味で「より良い食体験」が実現する。 その想いは、確かにお客様へ届いている実感があります。 ただ、続けてゆく中で「もっとARASらしい届け方があるのではないか」と感じるようになったと言います。 その伝え方を模索して、カタチにしてゆくことができれば、より多くの人へARASを届けることができるのではないだろうか──    今回は、ARASチームメンバーによる「ARASらしい伝え方」を考える座談会(公開ミーティング)をひらきました。“ARASらしさ”とは何か、愛を込めたコミュニケーションとは何か、ARASが届けたいモノは何か。その模様をお楽しみください。   石川勤/開発者(石川樹脂工業)水上絵梨香/プロジェクトマネージャー(石川樹脂工業)稲垣遥/コミュニケーションディレクター(石川樹脂工業)上町達也/プロダクトデザイナー(secca)柳井友一/プロダクトデザイナー(secca)矢田朋未/グラフィックデザイナー石向洋祐/ブランディングディレクター/アートディレクター(POOL inc.) 嶋津/インタビュアー  ARASの現状と課題 ──この3年を振り返り、今のお気持ちと抱えている課題について聞かせてください。 石川(開発者) 多くの人にARASの世界観を伝えることはできているのではないでしょうか。端的に言えば、サステナブルの思想や樹脂素材の可能性を追求した「単なるお皿のブランドではないこと」は伝わっている印象です。とにかくARASユーザーのみなさんは、ジャーナルを読んでくれたり、Instagramを見てくれたり、能動的に調べてくれたり──わたしたちの考えを誠実に理解しようとしてくださっています。その上で、より好きになっていただけるような伝え方を模索したい。 インスタライブでは、わたしたちの想いや、商品に込めた愛情まで届いている感覚があります。ARASをより楽しんで、より豊かな食生活につながることに貢献できるとうれしいです。 上町(プロダクトデザイナー) ブランドを立ち上げてから3年目に入り、アイテムのバリエーションも揃いはじめた今、「こだわりのある人の普段使い食器」と言ってきたことが間違っていなかったと実感しています。忙しい日々の中で、構えずに手に取れる自然の風合いのある器は今までにありませんでした。妥協したチョイスではなく、ストレスなく自然と手に取ったモノが食卓を彩る選択肢。 「ラク」をするのではなく、「肩の力を抜いていい」というニュアンス。 その感覚を提供できたことが結果的に、みなさんに受け取ってもらえていることに繋がっている気がします。 “ARASらしさ”とは ──“ARASらしい伝え方”を考える前に、“ARASらしさ”とはどこに感じますか...

“ARAS”という人柄~ARASチームメンバーで語る“ARASらしさ”~

ARASを立ち上げて3年目。  「日常に、より豊かな食体験を」と、技術と発想に想いを込めて、器をつくってきました。 巷でも目にする機会が増え、チームメンバーの知らないところでも日々の暮らしに溶け込んでいる印象だと彼らは話します。 Instagramのフォロワーは9万人を超えました。 広く、多くの人に愛される食器ブランドに育っています。  今ここで、“ARASらしさ”を考えること。  今までの食体験に、ARASという食器を提案してきました。 否定もせず、肯定もせず、一つの新しい選択肢として。 器を考え、その周りの生活に想いを巡らせ、健やかな生活が継続するための地球の環境と向き合いながら、工夫と吟味を重ねました。 それらがすべてつながって、きれいな循環が生まれたとき、本当の意味で「より良い食体験」が実現する。 その想いは、確かにお客様へ届いている実感があります。 ただ、続けてゆく中で「もっとARASらしい届け方があるのではないか」と感じるようになったと言います。 その伝え方を模索して、カタチにしてゆくことができれば、より多くの人へARASを届けることができるのではないだろうか──    今回は、ARASチームメンバーによる「ARASらしい伝え方」を考える座談会(公開ミーティング)をひらきました。“ARASらしさ”とは何か、愛を込めたコミュニケーションとは何か、ARASが届けたいモノは何か。その模様をお楽しみください。   石川勤/開発者(石川樹脂工業)水上絵梨香/プロジェクトマネージャー(石川樹脂工業)稲垣遥/コミュニケーションディレクター(石川樹脂工業)上町達也/プロダクトデザイナー(secca)柳井友一/プロダクトデザイナー(secca)矢田朋未/グラフィックデザイナー石向洋祐/ブランディングディレクター/アートディレクター(POOL inc.) 嶋津/インタビュアー  ARASの現状と課題 ──この3年を振り返り、今のお気持ちと抱えている課題について聞かせてください。 石川(開発者) 多くの人にARASの世界観を伝えることはできているのではないでしょうか。端的に言えば、サステナブルの思想や樹脂素材の可能性を追求した「単なるお皿のブランドではないこと」は伝わっている印象です。とにかくARASユーザーのみなさんは、ジャーナルを読んでくれたり、Instagramを見てくれたり、能動的に調べてくれたり──わたしたちの考えを誠実に理解しようとしてくださっています。その上で、より好きになっていただけるような伝え方を模索したい。 インスタライブでは、わたしたちの想いや、商品に込めた愛情まで届いている感覚があります。ARASをより楽しんで、より豊かな食生活につながることに貢献できるとうれしいです。 上町(プロダクトデザイナー) ブランドを立ち上げてから3年目に入り、アイテムのバリエーションも揃いはじめた今、「こだわりのある人の普段使い食器」と言ってきたことが間違っていなかったと実感しています。忙しい日々の中で、構えずに手に取れる自然の風合いのある器は今までにありませんでした。妥協したチョイスではなく、ストレスなく自然と手に取ったモノが食卓を彩る選択肢。 「ラク」をするのではなく、「肩の力を抜いていい」というニュアンス。 その感覚を提供できたことが結果的に、みなさんに受け取ってもらえていることに繋がっている気がします。 “ARASらしさ”とは ──“ARASらしい伝え方”を考える前に、“ARASらしさ”とはどこに感じますか...

サステナブルコレクションvol.2「海水」 新しい時代の器が、新しい時代をつくる。

サステナブルコレクションvol.2「海水」 新しい時代の器が、新しい時代をつくる。

7月20日、ARASの新商品としてサステナブルコレクションvol.2「海水」が発売された。 ローンチを記念し、ARAS開発者の石川工業株式会社専務取締役の石川勤さんと、プロダクトデザインを手掛けるクリエイティブチームsecca代表の上町達也さん、NAGORI®を開発した三井化学株式会社の近藤淳さんの鼎談が行われた。 本編に入る前に、鼎談の中で上町さんが言ったことばを紹介する。 上町“これからのモノづくり”の定義は、「技術・アイデア・素材の三つ巴」と捉えています。どれか一つが欠けても成立しない。それを支えるのがパッションです。それらがコンプリートされた時に、プロジェクトとしてうまくいく。 まさに、技術は開発者である石川さん、アイデアはデザイナーの上町さん、素材はNAGORI®を生んだ近藤さん。この三者が生み出した“これからの器”。それは、前例のない新しいプロダクトだった。 上町闇雲にモノをつくる時代は終わりました。これからは、何かを解決する、あるいは、何かを前に進める。そのような意義のあるモノでなければ、つくる意味はない。 この器には、「食体験を豊かにすること、社会問題を解決すること」という明らかな命題が息づいている。 新しい時代の器が、新しい時代をつくる。  「海水」 「海水」は、海洋性のミネラルを50%以上含む素材“NAGORI®”が主原料となっている。独自の質感や重厚感、割れない耐久性、食洗器にも使える機能性を併せ持つ器。天然由来の色彩、波の景色を想起させる表情が、料理を自然と引き立てる。 「海水」が生まれたストーリー 石川金森産業さんにNAGORI®を紹介していただいた。海洋性ミネラル由来の独自の質感がユニークな素材で、コンセプトにも共感を覚えた。成形してみなければ、実用性があるのかわからない。とりあえず試作品をつくらせてもらったところからはじまりました。 石川樹脂工業は、常に樹脂の可能性を探求していた。金森産業株式会社は、富山県に本社を構える原材料を扱う専門商社。提案を受ける中で、商品化まで至らない素材と実験は数知れず。その中で、三井化学株式会社が開発したNAGORI®と出会う。海水のミネラルから生まれた複合材料。話は、この素材が生まれた背景に遡る。 近藤研究者の家庭風景にアイデアの種がありました。 プラスチックの器で食事をしていた子どもが、味気なさそうに食べていて、ふと疑問を抱いた。プラスチックは軽くて、割れづらく、使いやすい。しかし、料理の温度を伝える力が弱かったり、あるいは、軽過ぎるために手にした時の質感が薄い。それが食における味気なさにつながっているのではないか。 研究者は、その仮説を会社のメンバーと共有し、繰り返しブレストを重ねた。仮説が正しいならば、プラスチックの軽さと熱伝導率を高めていけば、陶磁器のような食のおいしさを感じることができるのではないだろうか。限りなく天然素材に近い質感でいて、プラスチックの魅力を生かせる素材を世の中に提案できれば、全く新しいモノが生まれる。 近藤さんたちの開発チームは原料を選定してゆく中で、世界で起きている水問題と出会った。世界には海水を淡水化するプラントが1万6000ヵ所以上ある。そこで海水から真水をつくり、上質な飲み水にアクセスできない20億人以上の人々に届けられていることを知った。それ自体はすばらしい取り組みだ。しかし、問題もあった。淡水化する過程の中で、副産物として高濃度の塩水(濃縮水)が生まれる。それを海へ放流することで、珊瑚の死滅や漁場の消失へと繋がり、社会問題へ発展していた。 近藤通常であれば廃棄される濃縮水を、原料として見直すことができないだろうか。そこから、ミネラルを使用して天然素材の質感を表現する素材づくりの研究がはじまりました。そして、海洋性のミネラルを50%以上含む“NAGORI®”が誕生した。 豊かな水に恵まれている多くの日本人には、水問題は馴染みが薄いかもしれない。淡水化の過程で濃縮水が生まれていることも、それが海へ廃棄されていることも、そこで二次的な被害が起きていることも多くの人は知らない。  石川SDGsでは、17ある項目の6番目に「水不足」と記載されていて、貧困などと同じくらい深刻な問題として扱われています。 以前、シンガポールに住んでいた経験から、私にとって水問題は身近な存在でした。シンガポールには山がありません。淡水がないため、基本的にはマレーシアから輸入しています。ただ、国際的な安全保障の問題を抱えていて、関係が悪化すると水が手に入らなくなる。だからこそ、海水の淡水化や下水の浄水化の技術に積極的に力を入れていた。 日本でも、沖縄や瀬戸内海の離島では長らく水問題と向き合っています。真水をタンカーで運ぶわけにも、パイプラインを引くわけにもいかない。水の豊かな本州に住む人々にとっては馴染みが薄いかもしれませんが、国内的にも濃縮排水は長年の問題でした。 上町これからのモノづくりに求められる姿勢は、0から1ではなく、0.5から1をつくるような感覚です。映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー2』で、デロリアンに乗ったドクが未来へ飛び立つ際に、燃料タンクにゴミを放り込んでエネルギーにするシーンがあります。極端な比喩ではありますが、次の時代のソリューションはあのような光景だと思っています。 新たに原料を掘り出すのではなく、既存のマテリアルを利活用する。今回で言えば、淡水化の過程で生まれた濃縮水。利活用によって、海へ廃棄して起きた二次的な問題が解消される。結果的に、淡水化の事業がさらに進み、水問題を解決する行為自体がわだかまりなく肯定されてゆく。 “前例”をつくる 石川実際にNAGORI®でサンプルをつくってみると、課題が出てきました。やわらかい素材であるため、傷が入りやすかったり、汚れがつきやすかったりする。器としての実用性としてはまだ足りない。金森産業さんと三井化学さんに相談しながら、粘り強く研究を重ねました。 難しい点は、素材の調整にあった。異種の素材(ガラス繊維やシリコン系の素材)を足すことで、器の強度は増し、汚れ落ちも改善する。しかし、足せば足すほど、NAGORI®ではなくなってゆく。質感や重量感のバランスも細やかに計算しながら、石川さんたち開発チームは試行錯誤を繰り返した。触り心地と強度の兼ね合い、そして、NAGORI®の特性を最大限に生かすための調合を求めて。一つ大きな問題があった。前例が、ない。今までの原料の歴史の中で、NAGORI®という素材は存在しなかった。そのため、法律上、定義されていない領域がある。彼らは自らの手で基準を整えながら、一歩一歩開拓していった。今までになかった“前例”に、自分たちがなるのだ。 石川ある意味、石川樹脂工業内ないし、ARASの責任下で進めていった。私たちで定義されていない領域の法整備に取り掛かりました。ベンチャー的な気質がなければ、未開拓の分野へはなかなか手を出せません。そこをぐっと踏み出せるところが私たちの強みでもあります。 近藤石川樹脂工業さんだから実現できた部分があります。我々も大手メーカーからお声かけいただくこともあるのですが、食品衛生法の問題や、消費者へ安全に届ける責任についての課題を話し合った時に、尻込みされることが多い。今までも、NAGORI®で食器をつくりたかったのですが、実現できなかった理由はそこにあります。 誰もが二の足を踏んでいた中で、ARASチームは共に見直しながら形にしてくださった。問題意識も共通していて、課題に対する知見もある。今までのどのパートナーよりもぴったりと呼吸が合いました。打ち合わせを重ねながら、心から「この人たちと一緒につくりたい」と思えた。...

サステナブルコレクションvol.2「海水」 新しい時代の器が、新しい時代をつくる。

7月20日、ARASの新商品としてサステナブルコレクションvol.2「海水」が発売された。 ローンチを記念し、ARAS開発者の石川工業株式会社専務取締役の石川勤さんと、プロダクトデザインを手掛けるクリエイティブチームsecca代表の上町達也さん、NAGORI®を開発した三井化学株式会社の近藤淳さんの鼎談が行われた。 本編に入る前に、鼎談の中で上町さんが言ったことばを紹介する。 上町“これからのモノづくり”の定義は、「技術・アイデア・素材の三つ巴」と捉えています。どれか一つが欠けても成立しない。それを支えるのがパッションです。それらがコンプリートされた時に、プロジェクトとしてうまくいく。 まさに、技術は開発者である石川さん、アイデアはデザイナーの上町さん、素材はNAGORI®を生んだ近藤さん。この三者が生み出した“これからの器”。それは、前例のない新しいプロダクトだった。 上町闇雲にモノをつくる時代は終わりました。これからは、何かを解決する、あるいは、何かを前に進める。そのような意義のあるモノでなければ、つくる意味はない。 この器には、「食体験を豊かにすること、社会問題を解決すること」という明らかな命題が息づいている。 新しい時代の器が、新しい時代をつくる。  「海水」 「海水」は、海洋性のミネラルを50%以上含む素材“NAGORI®”が主原料となっている。独自の質感や重厚感、割れない耐久性、食洗器にも使える機能性を併せ持つ器。天然由来の色彩、波の景色を想起させる表情が、料理を自然と引き立てる。 「海水」が生まれたストーリー 石川金森産業さんにNAGORI®を紹介していただいた。海洋性ミネラル由来の独自の質感がユニークな素材で、コンセプトにも共感を覚えた。成形してみなければ、実用性があるのかわからない。とりあえず試作品をつくらせてもらったところからはじまりました。 石川樹脂工業は、常に樹脂の可能性を探求していた。金森産業株式会社は、富山県に本社を構える原材料を扱う専門商社。提案を受ける中で、商品化まで至らない素材と実験は数知れず。その中で、三井化学株式会社が開発したNAGORI®と出会う。海水のミネラルから生まれた複合材料。話は、この素材が生まれた背景に遡る。 近藤研究者の家庭風景にアイデアの種がありました。 プラスチックの器で食事をしていた子どもが、味気なさそうに食べていて、ふと疑問を抱いた。プラスチックは軽くて、割れづらく、使いやすい。しかし、料理の温度を伝える力が弱かったり、あるいは、軽過ぎるために手にした時の質感が薄い。それが食における味気なさにつながっているのではないか。 研究者は、その仮説を会社のメンバーと共有し、繰り返しブレストを重ねた。仮説が正しいならば、プラスチックの軽さと熱伝導率を高めていけば、陶磁器のような食のおいしさを感じることができるのではないだろうか。限りなく天然素材に近い質感でいて、プラスチックの魅力を生かせる素材を世の中に提案できれば、全く新しいモノが生まれる。 近藤さんたちの開発チームは原料を選定してゆく中で、世界で起きている水問題と出会った。世界には海水を淡水化するプラントが1万6000ヵ所以上ある。そこで海水から真水をつくり、上質な飲み水にアクセスできない20億人以上の人々に届けられていることを知った。それ自体はすばらしい取り組みだ。しかし、問題もあった。淡水化する過程の中で、副産物として高濃度の塩水(濃縮水)が生まれる。それを海へ放流することで、珊瑚の死滅や漁場の消失へと繋がり、社会問題へ発展していた。 近藤通常であれば廃棄される濃縮水を、原料として見直すことができないだろうか。そこから、ミネラルを使用して天然素材の質感を表現する素材づくりの研究がはじまりました。そして、海洋性のミネラルを50%以上含む“NAGORI®”が誕生した。 豊かな水に恵まれている多くの日本人には、水問題は馴染みが薄いかもしれない。淡水化の過程で濃縮水が生まれていることも、それが海へ廃棄されていることも、そこで二次的な被害が起きていることも多くの人は知らない。  石川SDGsでは、17ある項目の6番目に「水不足」と記載されていて、貧困などと同じくらい深刻な問題として扱われています。 以前、シンガポールに住んでいた経験から、私にとって水問題は身近な存在でした。シンガポールには山がありません。淡水がないため、基本的にはマレーシアから輸入しています。ただ、国際的な安全保障の問題を抱えていて、関係が悪化すると水が手に入らなくなる。だからこそ、海水の淡水化や下水の浄水化の技術に積極的に力を入れていた。 日本でも、沖縄や瀬戸内海の離島では長らく水問題と向き合っています。真水をタンカーで運ぶわけにも、パイプラインを引くわけにもいかない。水の豊かな本州に住む人々にとっては馴染みが薄いかもしれませんが、国内的にも濃縮排水は長年の問題でした。 上町これからのモノづくりに求められる姿勢は、0から1ではなく、0.5から1をつくるような感覚です。映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー2』で、デロリアンに乗ったドクが未来へ飛び立つ際に、燃料タンクにゴミを放り込んでエネルギーにするシーンがあります。極端な比喩ではありますが、次の時代のソリューションはあのような光景だと思っています。 新たに原料を掘り出すのではなく、既存のマテリアルを利活用する。今回で言えば、淡水化の過程で生まれた濃縮水。利活用によって、海へ廃棄して起きた二次的な問題が解消される。結果的に、淡水化の事業がさらに進み、水問題を解決する行為自体がわだかまりなく肯定されてゆく。 “前例”をつくる 石川実際にNAGORI®でサンプルをつくってみると、課題が出てきました。やわらかい素材であるため、傷が入りやすかったり、汚れがつきやすかったりする。器としての実用性としてはまだ足りない。金森産業さんと三井化学さんに相談しながら、粘り強く研究を重ねました。 難しい点は、素材の調整にあった。異種の素材(ガラス繊維やシリコン系の素材)を足すことで、器の強度は増し、汚れ落ちも改善する。しかし、足せば足すほど、NAGORI®ではなくなってゆく。質感や重量感のバランスも細やかに計算しながら、石川さんたち開発チームは試行錯誤を繰り返した。触り心地と強度の兼ね合い、そして、NAGORI®の特性を最大限に生かすための調合を求めて。一つ大きな問題があった。前例が、ない。今までの原料の歴史の中で、NAGORI®という素材は存在しなかった。そのため、法律上、定義されていない領域がある。彼らは自らの手で基準を整えながら、一歩一歩開拓していった。今までになかった“前例”に、自分たちがなるのだ。 石川ある意味、石川樹脂工業内ないし、ARASの責任下で進めていった。私たちで定義されていない領域の法整備に取り掛かりました。ベンチャー的な気質がなければ、未開拓の分野へはなかなか手を出せません。そこをぐっと踏み出せるところが私たちの強みでもあります。 近藤石川樹脂工業さんだから実現できた部分があります。我々も大手メーカーからお声かけいただくこともあるのですが、食品衛生法の問題や、消費者へ安全に届ける責任についての課題を話し合った時に、尻込みされることが多い。今までも、NAGORI®で食器をつくりたかったのですが、実現できなかった理由はそこにあります。 誰もが二の足を踏んでいた中で、ARASチームは共に見直しながら形にしてくださった。問題意識も共通していて、課題に対する知見もある。今までのどのパートナーよりもぴったりと呼吸が合いました。打ち合わせを重ねながら、心から「この人たちと一緒につくりたい」と思えた。...

電子レンジ使用不可に関する詳細報告

電子レンジ使用不可に関する詳細報告

いつもARASをご愛顧くださりありがとうございます。 ARAS製品の電子レンジ使用について、お客様から多くご要望をいただき、電子レンジ使用に伴う器の形状・質感の変化や、人体への影響などについて、改めて様々な角度から検証いたしました。 検証の結果、電子レンジの使用による器の変形や質感の変化を引き起こすことから、サステナブルコレクション ”海水シリーズ”と”マグカップ”を除く、ARAS商品では、電子レンジをご使用いただくことが出来ません。 あくまでも、ARASのポリシーである「永くご使用いただく」上で、形や質感が変化する恐れがあることからの結論となります。 しかし、有害物質の溶出を伴うものではありませんので、電子レンジ使用による人体への悪影響はございません。 また、サステナブルコレクション 海水シリーズにおいては、変形などの異常が見られなかったことから、一定の条件下において電子レンジをご使用いただけます。詳細条件に関しては、以下ジャーナル詳細をご確認ください。   検証方法 食材を載せない場合・載せた場合、ラップ使用の有無など、様々な条件を想定し、検証を行いました。  1.空焚き試験(食材無し)    1-1:600W/30秒から開始   1-2:800W/30秒から開始    2.食材を載せた状態での試験 ※600Wにて検証   2-1:油分を多く含む冷凍食品、お惣菜   2-2:糖分を多く含む冷凍食品、お惣菜   2-3:その他食材(冷凍ご飯等)  3.食材を載せラップをかけた状態での試験 ※600Wにて検証   3-1.3種のラップ(ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ビニル樹脂)にて検証    検証結果 空焚き試験(食材無し)   1-1: 600W /1分以上の使用で、変形・質感の変化が発生  1-2: 800W /1分以上の使用で、変形・質感の変化が発生 食材を載せた状態での試験   2-1:30秒以上/食材から油分が出てきて油が溜まった部分に、染み・質感の変化が発生  2-2:1分以上/タレ等に含まれる糖分が焦げ、皿にこびりつき、染み・質感の変化が発生...

電子レンジ使用不可に関する詳細報告

いつもARASをご愛顧くださりありがとうございます。 ARAS製品の電子レンジ使用について、お客様から多くご要望をいただき、電子レンジ使用に伴う器の形状・質感の変化や、人体への影響などについて、改めて様々な角度から検証いたしました。 検証の結果、電子レンジの使用による器の変形や質感の変化を引き起こすことから、サステナブルコレクション ”海水シリーズ”と”マグカップ”を除く、ARAS商品では、電子レンジをご使用いただくことが出来ません。 あくまでも、ARASのポリシーである「永くご使用いただく」上で、形や質感が変化する恐れがあることからの結論となります。 しかし、有害物質の溶出を伴うものではありませんので、電子レンジ使用による人体への悪影響はございません。 また、サステナブルコレクション 海水シリーズにおいては、変形などの異常が見られなかったことから、一定の条件下において電子レンジをご使用いただけます。詳細条件に関しては、以下ジャーナル詳細をご確認ください。   検証方法 食材を載せない場合・載せた場合、ラップ使用の有無など、様々な条件を想定し、検証を行いました。  1.空焚き試験(食材無し)    1-1:600W/30秒から開始   1-2:800W/30秒から開始    2.食材を載せた状態での試験 ※600Wにて検証   2-1:油分を多く含む冷凍食品、お惣菜   2-2:糖分を多く含む冷凍食品、お惣菜   2-3:その他食材(冷凍ご飯等)  3.食材を載せラップをかけた状態での試験 ※600Wにて検証   3-1.3種のラップ(ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ビニル樹脂)にて検証    検証結果 空焚き試験(食材無し)   1-1: 600W /1分以上の使用で、変形・質感の変化が発生  1-2: 800W /1分以上の使用で、変形・質感の変化が発生 食材を載せた状態での試験   2-1:30秒以上/食材から油分が出てきて油が溜まった部分に、染み・質感の変化が発生  2-2:1分以上/タレ等に含まれる糖分が焦げ、皿にこびりつき、染み・質感の変化が発生...

「食べる楽しさ」を親子でシェアできるキッズシリーズ

「食べる楽しさ」を親子でシェアできるキッズシリーズ

3月20日、ARASの新商品「キッズシリーズ」が発売された。ARASのInstagramでは発売を記念するライブ配信が行われた。 「食べる楽しさ」を親子でシェアできるというコンセプトを元に開発された今シリーズは、食を通して子どもの好奇心や喜びを引き出し、料理の幅を広げ、親子が共に過ごす食卓の風景を豊かにするアイテムだ。器・カトラリー共に、素材、色、カタチは通常の大人用と同じデザインが施されている。そこには、デザイナーたちの想いが込められていた。 今回の配信では、ARASのプロダクトデザインを手掛けるクリエイティブチームsecca代表の上町達也さんとseccaのクリエイティブリーダーである柳井友一さんがキッズシリーズの魅力を語った。また、ARASのマーケター山中沙紀さんには子を持つ親の立場から普段使いのARASについて話を伺った。  文 / ファシリテーター:嶋津(ダイアログ・デザイナー) 大人と同じ食体験を 嶋津:キッズシリーズをおつくりになったきっかけを聴かせてください。 上町:兼ねてよりユーザーの皆様から「キッズ用の器がほしい」とのご要望がありました。また、チームメンバーのほとんどが子を持つ親であり、いただいた声が僕たちにとって“自分ごと”であったことが大きな理由です。重要なことは「ARASらしいキッズシリーズとは?」を考えることです。 世の中を見渡してみると、子ども向けの商品はポップで丸くてかわいいアイテムばかりだと気付きました。安全性を考慮した上で設計され、“子どもらしさ”を表現した商品であり、それが一つの選択肢だとは思います。 ただ、自分の子どもの頃の記憶に立ち返った時、必ずしも「子ども=かわいいモノ」でなくとも良いのではないか。そのような想いがありました。  * 「いち早く“ホンモノ”に触れたかった」 クリエイティビティの種は、上町さんの原風景にあった。お父さまの職業柄、家にはたくさんのメカが並んでいた。その一つひとつにこころをときめかせた。中でも憧れていたのは、お父さまが大切に扱っていた巻き上げ式のフィルムカメラ。「あのカメラで写真を撮りたい」。少年時代の上町さんは想いを募らせた。でも、「どうせ壊すだろう」と触れさせてさえもらえなかった。代わりに買ってもらったおもちゃのカメラは、本当の意味では上町少年のこころを満たすことができなかった。  * 上町早くから“ホンモノ”に触れることで、多くのことを学べると思っています。性能はもちろんのこと、扱う際に美しい所作も自然と身につきます。だから“ホンモノ”は遠ざけるべきではなく、触れる機会を増やしていく。それも、あるべき考え方の一つであると思っています。 僕たちは“こだわりがある人の普段使い食器”を目指し、家庭の食体験をよりおいしく、より楽しくすることを思索してきました。素材にも、色にも、カタチにも「おいしい」に繋がる想いや意図があります。子どもが使用する器であっても、その価値は大きく変わらない。だからこそ、子どもに対しても大人と同じ扱いをする。そこが基軸となっています。  * ARASは「食」を豊かにするブランドであり、“食体験の時間”そのものをデザインしてきた。その中で、大人だけがARASに触れ、子どもは違う食器を使う状況に疑問を抱いていた。子どもが親と同じモノを使いながら、食卓を共に過ごす。「それがARASらしい回答だと思った」と上町さんは話した。基本的な装いは大人用と同じ思想で、安全性を確保しつつ、子どもが使用しやすいサイズにチューニングした。  *  嶋津「子ども扱いしない」という姿勢は、言い換えると「子どもを対等に見ている」とも表現できますね。“子どもらしさ”を決めつけるのではなく、キッズシリーズからは子どもに対するリスペクトを感じます。  上町スタンスとして「子どもを対等に見るべき」というよりも、「選択肢の幅を広げる」という意味合いの方が大きいように思います。世の中に既に同じ考え方の商品があれば、アプローチは変わっていたかもしれません。僕たちのリサーチの中では、大人と同等に選べるモノはほとんど見受けられませんでした。だから、それをARASが形にする。“選べる状況”を提案することにも価値があると思っています。  嶋津ARASには「食体験のアップデート」という考え方がありますよね。大人はもちろんのこと、それを子どもの頃から体感できることは、食育にも繋がりますね。  上町2、3歳になると、道具を使って食べ物を口にしはじめます。うまく道具が扱えないと、「食べる」という行為自体が嫌いになるケースもある。たとえば、スプーンで食べ物をすくうことができない、など。それは、子どもの安全性を考慮して、道具を分厚く(丸く)し過ぎたことが原因の一つだと思っています。  ARASは樹脂素材であるため、殺傷性を抑えることができます。素材の力によって安全を確保しながら使いやすさを追求し、大人と同じ装いで食事ができる。上手に食べることができることで「おいしい」と結びついたり、「食べる」という行為が好きになってゆく。さらには、親御さんとのコミュニケーションにも繋がります。  * 上手に食べることができた体験が「おいしい」という感覚や「楽しい」という感情へと結びつく。子どもの成長と共に、自尊心も養うことに繋がってゆく。ARASの魅力は、ライフスタイルに溶け込んで、それぞれのこころを豊かにすること。上町さんの考え方からも伝わるように、決して無理強いはしない。新しい価値観を提示して、“選べる状況”を提案してゆく。 デザインに息づくきめ細かな配慮 嶋津商品の特徴に関してはいかがでしょう?  柳井キッズシリーズの装いは、基本的に大人用と同じ考え方です。ただ、単純に縮小したわけではなく、所々相応しいカタチへ再設計しています。深皿スクープは、大人用もキッズ用もカレーやスープなどの料理をすくいやすいデザインですが、器の安定化のためにボリュームのある肉厚に調整しました。重心が下にあるため倒れにくく、子どもが安心して扱えます。...

「食べる楽しさ」を親子でシェアできるキッズシリーズ

3月20日、ARASの新商品「キッズシリーズ」が発売された。ARASのInstagramでは発売を記念するライブ配信が行われた。 「食べる楽しさ」を親子でシェアできるというコンセプトを元に開発された今シリーズは、食を通して子どもの好奇心や喜びを引き出し、料理の幅を広げ、親子が共に過ごす食卓の風景を豊かにするアイテムだ。器・カトラリー共に、素材、色、カタチは通常の大人用と同じデザインが施されている。そこには、デザイナーたちの想いが込められていた。 今回の配信では、ARASのプロダクトデザインを手掛けるクリエイティブチームsecca代表の上町達也さんとseccaのクリエイティブリーダーである柳井友一さんがキッズシリーズの魅力を語った。また、ARASのマーケター山中沙紀さんには子を持つ親の立場から普段使いのARASについて話を伺った。  文 / ファシリテーター:嶋津(ダイアログ・デザイナー) 大人と同じ食体験を 嶋津:キッズシリーズをおつくりになったきっかけを聴かせてください。 上町:兼ねてよりユーザーの皆様から「キッズ用の器がほしい」とのご要望がありました。また、チームメンバーのほとんどが子を持つ親であり、いただいた声が僕たちにとって“自分ごと”であったことが大きな理由です。重要なことは「ARASらしいキッズシリーズとは?」を考えることです。 世の中を見渡してみると、子ども向けの商品はポップで丸くてかわいいアイテムばかりだと気付きました。安全性を考慮した上で設計され、“子どもらしさ”を表現した商品であり、それが一つの選択肢だとは思います。 ただ、自分の子どもの頃の記憶に立ち返った時、必ずしも「子ども=かわいいモノ」でなくとも良いのではないか。そのような想いがありました。  * 「いち早く“ホンモノ”に触れたかった」 クリエイティビティの種は、上町さんの原風景にあった。お父さまの職業柄、家にはたくさんのメカが並んでいた。その一つひとつにこころをときめかせた。中でも憧れていたのは、お父さまが大切に扱っていた巻き上げ式のフィルムカメラ。「あのカメラで写真を撮りたい」。少年時代の上町さんは想いを募らせた。でも、「どうせ壊すだろう」と触れさせてさえもらえなかった。代わりに買ってもらったおもちゃのカメラは、本当の意味では上町少年のこころを満たすことができなかった。  * 上町早くから“ホンモノ”に触れることで、多くのことを学べると思っています。性能はもちろんのこと、扱う際に美しい所作も自然と身につきます。だから“ホンモノ”は遠ざけるべきではなく、触れる機会を増やしていく。それも、あるべき考え方の一つであると思っています。 僕たちは“こだわりがある人の普段使い食器”を目指し、家庭の食体験をよりおいしく、より楽しくすることを思索してきました。素材にも、色にも、カタチにも「おいしい」に繋がる想いや意図があります。子どもが使用する器であっても、その価値は大きく変わらない。だからこそ、子どもに対しても大人と同じ扱いをする。そこが基軸となっています。  * ARASは「食」を豊かにするブランドであり、“食体験の時間”そのものをデザインしてきた。その中で、大人だけがARASに触れ、子どもは違う食器を使う状況に疑問を抱いていた。子どもが親と同じモノを使いながら、食卓を共に過ごす。「それがARASらしい回答だと思った」と上町さんは話した。基本的な装いは大人用と同じ思想で、安全性を確保しつつ、子どもが使用しやすいサイズにチューニングした。  *  嶋津「子ども扱いしない」という姿勢は、言い換えると「子どもを対等に見ている」とも表現できますね。“子どもらしさ”を決めつけるのではなく、キッズシリーズからは子どもに対するリスペクトを感じます。  上町スタンスとして「子どもを対等に見るべき」というよりも、「選択肢の幅を広げる」という意味合いの方が大きいように思います。世の中に既に同じ考え方の商品があれば、アプローチは変わっていたかもしれません。僕たちのリサーチの中では、大人と同等に選べるモノはほとんど見受けられませんでした。だから、それをARASが形にする。“選べる状況”を提案することにも価値があると思っています。  嶋津ARASには「食体験のアップデート」という考え方がありますよね。大人はもちろんのこと、それを子どもの頃から体感できることは、食育にも繋がりますね。  上町2、3歳になると、道具を使って食べ物を口にしはじめます。うまく道具が扱えないと、「食べる」という行為自体が嫌いになるケースもある。たとえば、スプーンで食べ物をすくうことができない、など。それは、子どもの安全性を考慮して、道具を分厚く(丸く)し過ぎたことが原因の一つだと思っています。  ARASは樹脂素材であるため、殺傷性を抑えることができます。素材の力によって安全を確保しながら使いやすさを追求し、大人と同じ装いで食事ができる。上手に食べることができることで「おいしい」と結びついたり、「食べる」という行為が好きになってゆく。さらには、親御さんとのコミュニケーションにも繋がります。  * 上手に食べることができた体験が「おいしい」という感覚や「楽しい」という感情へと結びつく。子どもの成長と共に、自尊心も養うことに繋がってゆく。ARASの魅力は、ライフスタイルに溶け込んで、それぞれのこころを豊かにすること。上町さんの考え方からも伝わるように、決して無理強いはしない。新しい価値観を提示して、“選べる状況”を提案してゆく。 デザインに息づくきめ細かな配慮 嶋津商品の特徴に関してはいかがでしょう?  柳井キッズシリーズの装いは、基本的に大人用と同じ考え方です。ただ、単純に縮小したわけではなく、所々相応しいカタチへ再設計しています。深皿スクープは、大人用もキッズ用もカレーやスープなどの料理をすくいやすいデザインですが、器の安定化のためにボリュームのある肉厚に調整しました。重心が下にあるため倒れにくく、子どもが安心して扱えます。...