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大皿モアレの開発秘話に迫る。モアレが真円でない理由。あえて自然な丸みを残した開発者の想いとは。

ARASは、ありがたいことに20213月で生誕1周年を迎えました。この1年、実際にARASをご愛顧くださるお客様と対話を重ねる中で、形や色に対してどのようなこだわりがあるのか、なぜこの素材を採用したのか、など製品に込められた想いや開発の背景について もっと知りたいという声を数多くいただきました。そんなご要望にお応えしたく、ARASは今後ジャーナルを通して、製品に込めた想いやこだわりを細部にわたって皆さまにお伝えしていきたいと思っています。

ARASの想いをお伝えするジャーナル第一弾は、昨年3月に発売した人気商品の一つ、ARASの「大皿モアレの開発秘話」をご紹介します。

『大皿モアレ』とは

規則正しい繰り返し模様を複数重ね合わせた時に、干渉で発生する模様“モアレ”からヒントを得、つくり出したのが大皿モアレです。表面には細かな非対称のテクスチャーが刻まれており、これにより食材が器にくっつきにくく、最後まで料理を美味しく美しく味わうことができます。また、真上から見ると「真円ではない自然な丸みのある輪郭」になっているのが特徴。このモアレに込められた想いについて、開発者であるsecca inc.代表の上町と柳井にインタビューしました。

モアレの開発背景

人間には本来「自然物」を美しいと感じる習性があります。海に沈みゆく夕陽、春満開の 桜、秋に色づく紅葉を見て不快に感じる人は少ない。それと近しい感覚で、工芸品の「素 材が自然現象から自ずと生み出した表情やゆらいだ形状」に対して人は美しいと感じます。一方で、量産の仕組みで生まれた樹脂製品は、無機質な形状のものが多いです。

ただ、樹脂製品にはそれぞれの素材が持つ特異な機能性など、ガラスや陶磁器にはない強みがあるのも事実です。 それを活かした上で工芸品のような「自然で有機的なゆらぎ」を実現できれば、これまでにない視点で樹脂製品を見てもらえる可能性があるのではないかと考え、 ARAS立ち上げ時の製品の一つとしてモアレを開発することにしました。

大皿モアレが真円でない理由。カタチへのこだわり

一般的なお皿ではあまり見ない、真円でない円いカタチ。 丸めた粘土を押し付けた時にできる自然な丸みのある輪郭をモチーフとしています。 大皿モアレを真円にしなかった理由は、「食卓の中の景色に有機的なゆらぎを与えるため」です。これはARASのプロダクトに一貫したプロダクトのコンセプトで、素材の表情のムラや、形状のゆらぎ、アシンメトリーな形状など、製品ごとにあらゆるアプローチを行なっています。陶磁器など他の素材の器と並ぶこと、ご家族みなさんでご使用いただいた際に複数の同じ器が並ぶこと、食材と重なること、それらを総合的に考慮して導き出した私たちなりのご提案です。
一方、モアレに対してウェーブが真円なのは、機能面から導き出した凹凸形状が、すでに器の上に有機的な表情を与えているからです。それをさらに有機的なアウトラインで切り取ってしまうと、拠り所のない形になってしまって、並べた時に締まりのない景色になってしまいます。 モアレは、ウェーブのように機能的な凹凸が返って盛り付けの制約になっなってしまうシーンを想定して、器の上をフラットに仕上げています。細かな非対称なテクスチャー(微細な凹凸)があるものの、真円で切り取ってしまうと均衡が取れすぎて無機質になってしまうため、アウトラインで有機的な印象をデザインしています。2枚、3枚と重ねた時も器同士が少しずつずれて重なることでゆらぎが生まれながら、器の重心は高台のセンターになるよう設計してあるので、ズレてるのに安定感があるというのもデザイン上のポイントになります。

食事と自然に馴染む大皿モアレのカタチ

自然な丸みのある形が有機的な表情を与え、お食事と自然に馴染みます。また表面の細かなテクスチャーによって、食材がお皿にくっつきにくく、最後までこだわりのお食事を綺麗にお召し上がりいただけます。また、淵が立ち上がっているため、ドレッシングなどの少量の液体がこぼれることもありません。

ARAS全製品共通で、樹脂とガラスの新素材を採用しているため、匂いや口当たりで食事の邪魔をすることもありません。

大皿モアレの魅力を少しでも知っていただければ幸いです。今後のジャーナルでは、他ARAS製品に込めた想いや素材へのこだわり、色へのこだわりを順を追って紹介させていただきます。ジャーナルを通して知りたいこと、ご意見・ご要望ありましたらいつでもinfo@plakira.comInstagramDMよりご連絡ください。

secca プロフィール

食とものづくりの街金沢を拠点に、これからの時代におけるものづくりの可能性を探求し続けるクリエイティブ集団。古より脈々と受け継がれる知恵と技能を今一度見直し、同時に疑い、独自の思想や最先端の技術を積極的に掛け合わせ、現代を生きる我々にしか生み出すことができない不変の価値をカタチにする。

上町達也(うえまちたつや) secca inc.代表

金沢美術工芸大学卒業後、株式会社ニコンに入社し、主に新企画製品の企画とデザインを担当する。3.11をきっかけに、モノの背景にある価値の異常な消費サイクルに疑問を抱き、今一度価値を丁寧に手渡し合えるような世界を取り戻すことを目指し、2013年secca inc.を設立。

数ありきではなく、一つひとつのモノが生み出す価値ありきでものづくりの可能性を見つめ直す。現在、secca独自の経営を推進しながら、各作品のコンセプトメイキングを主に担当する。デザイナーとしてはパートナー企業の経営に寄り添ったデザインコンサルティングを行う。

柳井友一(やないゆういち)secca inc. クリエイティブリーダー  

高校時代にデザイナーを志し、金沢美術工芸大学製品デザインを学ぶ。その後、(株) JVCケンウッドに入社、音響や光学機器のデザインを担当。  工業デザインを経験する中で「ものの消費のサイクル」に疑問を持ち、歴史に残るものつくりに憧れ陶芸の世界に入る。2012年多治見市陶磁器意匠研究所で陶芸を学びその後、 金沢卯辰山工芸工房を修了。seccaのクリエイティブリーダーとして工房全体の制作を牽引する。