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デザートで華やぐARAS小皿スロープ。Restaurant L’aubeシェフパティシエの平瀬祥子さんによるファッショナブルな盛り付け。自分の「好き」は、気分を高めてくれる魔法。【前編】
ARASのJournalでは、ご家庭でARASの使い方や盛り付けの幅を広げていくため、定期的に料理人さんとのコラボ対談を行っています。今回は、Restaurant L’aubeシェフパティシエの平瀬祥子さんとARASのデザインを手掛けるsecca inc.代表の上町達也さんの対談です。新商品のARAS小皿スロープ、4タイプのカラーそれぞれにデザートを盛り付けていただきました。今回は、その前編です。 《平瀬祥子》ホテルニューオータニ熊本で料理の世界へ。2003年渡仏。パリ最古のパティスリー・ストレーで研修をスタート、2年後にはパティスリー・パスカルピノー・パリのスーシェフに。エッフェル塔内レストラン・ジュールヴェルヌ・パリを経てレストラン・トヨのシェフパティシエ就任。2011年帰国。エディション・コウジ シモムラ、 レストラン・アイの シェフパティシエを務める。2016年シェフ今橋英明氏とレストラン・ローブ 開業。2018年度版〜2020年度版ミシュラン一つ星獲得。2020年度ゴ・エ・ミヨ ベストパティシェ賞受賞。 《ARAS item》「ブラック」「ホワイト」「グレー」「ピンクグレー」4色の小皿スロープ。 風景を届けるデザート 上町平瀬さんのデザートには、毎回感動させられます。その風味は、「甘い」という形容詞だけに当てはまらない豊かさと奥行きがあり、もはや「デザート」の概念さえも一新させてしまうような体験です。しつらえ、香り、食感、味わい、すべてに驚きがあり、喜びがある。その発想や、盛り付けの工夫について聞かせていただけるとうれしいです。 平瀬よく「どうやって思いつくんですか?」と訊いていただけるのですが、私の答えは極めてシンプルです。「見に行って、そこにあったから」。調理法に関しては、あらゆることを試してみます。焼いてみたり、揚げてみたり、コンポートにしてみたり……試行錯誤の中で決めていくのですが、最も大事にしているのは、土地を訪れること。生産者さんに会いに行き、声を聴き、その景色を観ていると、食材に対して自然と敬意を払うようになります。 どのような想いでつくっているのか、どのようなものを肥料として加えているのか、そこでの会話がヒントとなります。いちご畑の隣にハーブが生えていると、その香りの心地良さから、いちごとハーブを合わせたデザートにしてみたり。バラを育てている畑の隣でビーツを育てている光景を見て、その組み合わせを思いついたり。その時の景色、香り、音、肌で感じるすべてが影響しています。それぞれ一つずつのピースを足していくと、立体的な一つの味わいになっていきます。 上町風景を届けている。フォトグラファーが写真を撮ることで風景をアーカイブするように、平瀬さんは風景をデザートとしてアーカイブしている。僕たちが、ランドスケープを器へ落とし込むことと同じだ。 平瀬お客様にデザートを説明する時は、できるだけ自分が接客してお伝えするようにしています。「なぜ、このデザートをつくったのか。それは、こういう景色を観てきたから」という体験も含めて。知識が加わることによって、味わいが変わる。 上町実際に僕が平瀬さんに接客していただいた時、いちごのデザートに対して「探検するように食べ進めてください」と説明を受けました。それも、平瀬さんの体験がベースになっているからこその提案ですよね。生産者さんの声や土地での体験からインスパイアを受けたことの連鎖が、盛り付けに反映されている。 上町4種類のカラーのARAS小皿スロープに、それぞれデザートを盛り付けていただきました。 〈チーズケーキ〉 平瀬色味から考えました。チーズケーキの黄色と、ドライクランベリーの赤が惹き合っていた。それは、いちごやラズベリーなどのフレッシュフルーツの鮮明な「赤」ではなく、乾燥したクランベリーのくすんだ「赤」。もちろん、味わいの相性の良さもあります。チーズケーキの形状として、どうしても焼き色だけが見えてしまうので、ケーキを立てて断面を見せた方がお皿の色が引き立ちます。あとは、「胡椒があるといいな」「少し塩を足してみよう」と、自分の好みでケーキを仕上げてゆくようなイメージです。 〈ガトーショコラ〉 平瀬ウィンナーコーヒーを飲みたい気分で盛り付けました。たっぷりクリームがあった方がおいしそうだったので、砂糖7%入れた生クリームをやわらかく立てました。その上から、砕いたクルミと削ったクルミの2種類をまぶします。カリっとした食感を楽しんでもらいたいのですが、それだけだとナッツの風味が強くなり過ぎる。全体のバランスを考えて、クルミを削って散らしました。食べた時に、ナッツの風味がふわっと訪れ、その後にクリームとショコラの濃厚な味わいが押し寄せます。 〈キャラメルショコラ〉 平瀬アーティストの気分で、視覚的な動きを意識しました。私がフランスで働いていたレストランには陽気なシェフがいました。彼はテンションが上がると、「オレはアーティストだ!」と言って、指で器にデザインするんです。ホワイトチョコレートに赤い色粉を混ぜて、血しぶきのようにバーっと散らしてみたり。厨房は汚れて大変だったのですが、彼の芸術家ぶりが印象的で。そこからソースをかける時は、私もアーティストの気分になって大胆にかけるようになりました。1人分のキャラメルショコラを器に盛るだけでは動きがありません。だったら、ソースで遊ぼうという発想です。 〈マカロン〉平瀬ハロウィンの時期になるとマカロンに絵を描いて、リピーターのお客様にお土産としてお渡ししていました。最初はハロウィンの絵を描いていたのですが、それが次第にレース模様になり、そこからお渡しするお客様に合わせた模様を描くようになっていきました。「この人、かわいい系が好きだろうなぁ」と思ったらかわいい動きを描いたり、「この人、いつもおしゃれだなぁ」と思ったら洗練されたレース模様を描いたり。みなさん、「こんな絵柄だよ」とお互いに見せ合って喜んでいただける。その光景を見ていて、私もとてもうれしくなります。 【後編】へと続く
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ARASマグカップに湯気立つCAFE FACONのコーヒー。岡内賢治さんが香りと味で、気分と時間を演出する。日常に溶け込んだ「心遣い」とは。【後編】
ARASのJournalでは、ご家庭でARASの使い方や盛り付けの幅を広げていくため、定期的に料理人さんとのコラボ対談を行っています。前回に引き続き、CAFE FACONオーナーの岡内賢治さんとARASのデザインを手掛けるsecca inc.代表の上町達也さんの対談です。コーヒーの風味、器との関係性、そして、それらの背景にある「心地良さ」について。 《CAFE FACON》中目黒と代官山(ロースターアトリエ)にあるスペシャルティコーヒー専門店。コンセプチュアルな店づくりとオリジナルにこだわったメニュー(自家焙煎コーヒー、自家製スイーツ、サンドウィッチ)。ミシュランガイドで星を獲得している一流レストランをはじめ、国内外で活躍する有名シェフのブーランジェリーやパティスリーでオリジナルのコーヒー豆を提供。2019年10月には、インドネシアのジャカルタにプロデュース店をオープン。 「心地良さ」をデザインする 「おいしい」は、コーヒーを飲む前からはじまっている。主張するモノだけでなく、溶け込んでいる要素の中に、「心地良さ」は隠れているのかもしれません。コーヒーとデザインの共通点。 ──コーヒーを楽しむ時間、器のある生活など、お二人とも「モノが人へ届いたその先にある感情や景色」まで含めて大切にされているように感じます。どのような点を心がけていらっしゃいますか? 岡内「喜んでもらいたい」という想いしかありません。そのために何ができるか。お客さん全員を「自分の家に来てくれたゲスト」だと思うと、やっぱり楽しんでもらいたいんですね。デート、打ち合わせ、一人の時間を過ごすため、会話を楽しむため……カフェには、様々な用途でお客さんが来店します。その時のお客さんを見て、その状況をいかに満足してもらえるか。 「今日ちょっと元気ないな」と感じれば、「どうすれば元気になってもらえるだろうか」と考える。それが「味」として伝えることができるのか、「コミュニケーション」で実現できるのか。常に、その時にいるお客さんを見ながらリラックスして楽しんでもらえる状況つくるように心がけています。 上町テクニック以前の要素が大事なのだと思います。数値化できない部分ですよね。そもそも店への愛やコーヒーへの愛など、そういうレイヤーのこと全てが含まれます。例えば、店内に絵を飾るにしても、そこに愛がなければ、額装が歪んでいても見えません。違和感に気付くことができないんです。でも、「お客さんに心地良く過ごしてほしい」「絵を描いた作家さんが最も良いと思える状態で飾る」ということに意識を向ければ、1mmのズレにも気付くことができるはずで。大事にしている想いがあるかどうかが大切な気がします。 岡内「こういうことをすれば喜んでもらえるんじゃないか」と自分なりに考える。まさに想いの部分ですよね。プロフェッショナルとしての技術や所作を洗練させることが前提ですが、リラックスしてもらえる空間づくりが先にあります。 例えば、オーダーを取りに行くこと一つにしても、せっかちなお客さんには早くお伺いに行った方がいい。のんびりしたお客さんにはあまり早くテーブルへ行くと急かされている気持ちになってします。人それぞれのペースがあり、それを崩されるとストレスになり、後の味わい方が変わります。同じコーヒーでも、イライラしているとおいいしいと感じない。つまり、一人ひとりのペースと調和することが大事なんです。ベストな状態でコーヒーを味わっていただくためには、環境づくりからはじまっています。 上町「デザイン」というのは横文字で、ファッショナブルな印象があります。「かっこいいね」と言われるものをつくった方が、評価されているように感じます。ただ、生活に溶け込んでいるところにもデザイナーは存在しています。ロースターのパネルやドアハンドル、公共設備における目の見えない人に向けた点字や足場などのインフラもそうですよね。要は、一見地味だけど、誰かの人生を少しでも良い方向へ導くことに繋がっているもの。そのような価値を生んでいる部分が大事だし、僕自身関わっていたい。 かっこいいものを作ることはある意味簡単です。自己満足に近い部分があるので。表面的な自分の承認欲求を満たすようなことで、大事なものを見失わないようにしたいと思っています。「人の為」ということが最も心地良いはずなんです。だから、岡内さんのお話には強く共鳴します。自分の「我」のようなものを抑えることで、見える景色があるのかもしれないということが最近の発見です。 岡内今回、ARASマグカップを見せていただいて、器へのこだわりが僕としてもすごくうれしくて。なかなかここまで想いを込めて作られたカップってないですよね。「デザインはいいけれど、使いづらい」という器は世の中にたくさんあります。この器は、手に持った時に「すごい」しかなかった。「使う人」のことを徹底的に考えている。 まず、取っ手のカタチ。大きさがしっくりくる。中指が取っ手に引っかかって、これがあるのとないのでは指への負担が全く違う。 上町「てこの原理」によって、握らなくても持てるように設計しています。指でホールドする必要がありません。それゆえ、手への意識が軽減され、自然と味に集中できます。 岡内意識せずにすっと持てる。ストレスがないんです。器の縁も薄く、口当たりへの心遣いも感じる。外側と内側の曲線部分にもこだわりが見えます。実用性を考えて、スタッキング(積み重ねる)できることもうれしいですよね。「どれだけ考えてこれを作ったのだろう」と。すごい発見というか、可能性というか……出会えてよかった。 上町僕たちの想いを汲み取ってくださり、ありがとうございます。 色が与える「気分」というおいしさ 岡内どういう味をつくりたいかは、色で喩えます。風味や香りでそれぞれ色があり、それをパレットで混ぜるようにして独自の色をつくっていく。 上町風味の可視化ですね。デザイナーの僕にはとてもわかりやすいです。「赤と緑は喧嘩するよ」みたいなイメージですよね。 岡内柑橘系の味と色で喩えると、黄色や薄い緑になる。ベリー系だと赤やピンク。味の傾向と色が同じなんです。色を重ねることで、どういう風味になっていくのかが見えてくる。 上町色と風味の関係性はおもしろいですね。人は、色を認識した時に何かしら印象を受けます。先ほど岡内さんの話していた、オーダー時のペースを調和させるか、乱すかで味が変わるという話と近い部分がありますよね。例えば、カップの色の情報によっても味に影響を与える。 岡内色で、その時の味は変わりますよね。中目黒の店では、様々な柄の器を使っています。毎回、その時のお客さんの雰囲気を見て、選ぶようにしています。いろんな器を楽しんでいただきたいので、基本的には前回来店した時とは違う器をチョイスする。少し元気がなさそうであれば明るめの器を選んだり、仕事でシャキッとしているイメージであればシャープな器を選んでみたり。「観察して選ぶ」ということが僕たちとしても楽しい。 上町飲む人の雰囲気や気分によって、そのようなアプローチができれば有意義ですよね。これからの仕事における「働く意義」のヒントが詰まっている気がします。マニュアルではなく、働いている人の個性や感じ方によっても、選ぶ器は異なってくる。その属人的な心遣いにこそ、僕は未来の可能性を感じてしまいます。 Restaurant L’aubeさんとのお付き合い 上町Restaurant L’aubeさんとは十年前からのお付き合いということを聞きました。レストランでも岡内さんのオリジナルブレンドのコーヒーが飲める。日頃、どのような会話をしながら豆を選定されているのでしょうか? 岡内パティシエの平瀬さんがデザートを切り替えるタイミングで声をかけていただきます。「次のデザートはこのようなイメージです」と、それを受けてブレンドする。僕は今橋さんと平瀬さん、二人の作る料理とデザートが大好きなので、傾向はなんとなくわかります。メインの料理を聞けば、それに合うコーヒーも決まってきます。ただ、レストランにおいて、コーヒーはメインではありません。デザートに合わせる時は、あくまで主役はデザート。主張が強過ぎてはいけない。料理やデザートに寄り添う味を一番に考えています。二人も僕のコーヒーを信じていただいているのでやりやすいですね。 次号のJournalはRestaurant L’aubeの平瀬祥子さんと上町さんとのコラボ対談です。お楽しみに。
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ARASマグカップに湯気立つCAFE FACON(カフェファソン)のコーヒー。岡内賢治さんが香りと味で、気分と時間を演出する。日常に溶け込んだ「心遣い」とは。【前編】
________________________________________ARASのJournalでは、ご家庭でARASの使い方や盛り付けの幅を広げていくため、定期的に料理人さんとのコラボ対談を行っています。今回は、CAFE FACONオーナーの岡内賢治さんとARASのデザインを手掛けるsecca inc.代表の上町達也さんの対談です。新商品のARASマグカップとのコラボレーションとして、3つのシーンに合うコーヒー豆を岡内さんにオリジナルでブレンドしていただきました。 ________________________________________《CAFE FACON(カフェファソン)》中目黒と代官山(ロースターアトリエ)にあるスペシャルティコーヒー専門店。コンセプチュアルな店づくりとオリジナルにこだわったメニュー(自家焙煎コーヒー、自家製スイーツ、サンドウィッチ)。ミシュランガイドで星を獲得している一流レストランをはじめ、国内外で活躍する有名シェフのブーランジェリーやパティスリーでオリジナルのコーヒー豆を提供。2019年10月には、インドネシアのジャカルタにプロデュース店をオープン。 《ARAS item》「グリーングレー」「グレー色」「ピンググレー色」3色のマグカップ。_______________________________________ お客さんの「人生の一部」となる 岡内「FACON(ファソン)」は、フランス語で「流儀」という意味です。僕の流儀を押し付けるのではなく、「僕はこれが素敵だと思うから、一緒に楽しんでほしい」というスタンス。コーヒーも、ブラックが苦手であればミルクやお砂糖を入れてもらって構いません。深煎り豆でも「軽めがいい」という人には要望に合わせた風味をドリップで抽出して提供しますし、熱々のコーヒーが好きな人には熱々で提供します。その人が「おいしい」と思う飲み方で楽しんでもらうのが一番良い。上町立ち位置が素敵ですね。この場所には、岡内さんでなければ生まれない時間や体験があります。コーヒーだけでなく、この空間に触れた人がハッピーな気持ちになるきっかけが散りばめられている。お客さんにコーヒーを提供する上で、「味」以上に大事なことなのかもしれません。おこがましいですが、僕たちが価値を置いているポイントと近い感覚だと思っています。岡内「誰が来ても、楽しめる」というカフェが僕の理想です。子どもからおじいちゃんおばあちゃんまで、分け隔てなくなく来てくれて、それぞれに楽しめる空間。実際に、店に通っていたカップルが「結婚するんです」と報告に来てくれたりすることもあります。お客さんの人生の一部になる、そういう場所でありたいと思っています。 ________________________________________ 上町今回、岡内さんに「一日の始まり」「仕事のおともとして」「夜のほっと一息つきたいとき」の3つのシーンに合わて、それぞれコーヒー豆をブレンドしていただきました。 岡内コーヒー豆は、品種もたくさんあり、土壌によっても個性は異なります。焙煎は、それぞれの豆によって最良の焙煎ポイントがあり、その性格に合わせて焙煎を変えています。焙煎度合いを見極め、実際に焙煎をしながら微調整を行っています。「アフターミックス」といって、それぞれシングルで焙煎した後にブレンドしてイメージの風味へと近づけていきます。 〈一日の始まり〉コロンビア、グァテマラ、コスタリカ 岡内グァテマラの中煎りの豆は、良い酸味とコクと甘味があります。同比率でブレンドしたコスタリカの豆はマイルドでミルクチョコレートのような印象。冷めてくると青りんごのような爽やかな酸味が現れます。コロンビアの豆は単体では個性は薄いですが、全体の味を一つにまとめてくれる役割があります。朝は、「一日のはじまりとして気持ち良くスタートしたい」という気分で。パンと合わせた時にも邪魔せずに、美味しく飲めるブレンドです。〈仕事のおともとして〉エチオピア(ナチュラル)、エチオピア(ウォッシュド)、ケニア、ルワンダ岡内エチオピアのナチュラルの豆をベースに、エチオピアのウォッシュドの豆を組み合わせています。ナチュラルはベリー系、ウォッシュドは柑橘っぽい印象です。そこにケニアとルワンダの個性豊かな豆をブレンド。ケニアは蒲萄っぽく、ルワンダはオレンジのような風味。フルーティなテイストをまろやかに楽しんでいただこうと思い、中煎りにしています。仕事の合間は、少し気分をリフレッシュしたい。香り立つ豆で「気持ちを切り替えてがんばろう」というイメージです。〈夜のほっと一息つきたいとき〉ペルー、コロンビア、ケニア、エチオピア(ウォッシュド)岡内全て深煎りの豆です。飲むとゆっくりと身体に染みこんでいく。深煎りの豆には、食後の消化作用を助ける効果があります。寝る前であれば、ミルクと合わせてカフェオレでお召し上がりいただくとよりリラックスできます。________________________________________ 岡内賢治とCAFE FACON 「コーヒーをはじめたきっかけは?」という問いに、「何でもよかったんです」と岡内さんは答える。大学を卒業後、就職した岡内さんは人事の部署に配属された。入社希望の学生たちと日々向き合う中で、理想と現実のギャップに違和感を覚える。 *岡内僕のことばを信じて入社してくれたのですが、しばらくすると「話が違う」と言って辞めていく者を何人も見てきた。誰にとっても「新卒」は、一生に一回しかありません。とても申し訳ない気持ちになった。次第に、「自分がつくったもので、人に喜んでもらえる仕事がしたい」と思うようになっていきました。 *5年続けた仕事を辞職して、コーヒーの世界へ進んだ。周りからは反対された。既に結婚していた岡内さんには家族を養っていく責任もあった。その時、奥さまが「あなたがやりたいのであれば」と背中を押してくれた。 *岡内コーヒーじゃなくてもよかったんです。きっかけはサラリーマン時代に上司に連れて行ってもらった喫茶店。そこのコーヒーがおいしかったことで惹かれましたが、それ以上に「人に喜んでもらえる仕事」がしたかった。数々のコーヒーショップを巡る中で、ある日、衝撃的な一杯のコーヒーと出会う。苦味の中に、甘味があり、果実のような酸味を感じた。明らかに今まで飲んできたコーヒーとは違った。豆にこだわった、自家焙煎の店。岡内さんの中で、「こういう店をやりたい」という明確な想いが芽生えた。いくつかのコーヒーショップで働いた後、岡内さんはネルドリップの名店「アンセーニュ・ダングル」へと辿り着く。 *岡内アンセーニュは、想像以上に厳しい環境でした。マスターのきめ細かで鋭い感性は、コーヒーの味だけに留まりません。最初は、指摘する部分に気付くことができないんです。例えば、マスターが店の扉に向かって「いらっしゃいませ」と言う。そこには誰の姿もないのですが、次の瞬間、お客さんが入ってくる。あらゆることがそのような調子で、マスターにだけは「見えている」んです。そのことに深く感動しました。「僕たちには気付けないのに、どうしてこの人には気付けるのだろう?」マスターを観察していると、だんだんわかってくるんです。影の動きや微かな物音など、気付くポイントがある。最初は全くわからないのですが、五感を研ぎ澄ませてゆくと気付けるようになってくる。コーヒーの技術はもちろんのこと、所作、立ち居振舞いも美しい。どうしてもマスターの感性に近づきたくて、日々鍛錬を重ねました。 *ダングルに入店した時、岡内さんは32歳だった。はじめの2年は、自由が丘店のマスターの下で働き、3年目からは原宿店の店長を任されるようになる。 *岡内原宿店はダングルの一店舗目でした。マスターが最も思い入れのある場所です。前任の店長が抜けたタイミングでもあり、売上も芳しくなかった。だけど、なんとか存続させなければいけない。責任のある任務でした。 * 苦戦を強いられる日々が続いたが、原宿店に移って3年目、一気にお客さんが増えた。ダングルのマスターの美意識、コーヒーの技術と知識、岡内さんの「人を喜ばせたい」という強い想い、それぞれが調和して「店」という一つの空間を形成してゆく。口コミが新しい客を呼び、リピーターが増えてゆく。原宿店の再生を成功させた岡内さんは、40歳で独立を決意する。2008年9月、中目黒にスペシャルティコーヒー専門店『CAFE FACON』を開業。________________________________________【後編】へとつづく
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ARASで、「持続可能なモノづくり」を実現する。石川樹脂工業とseccaが、樹脂で世界を変える
ARASはブランドでありながら、新しい概念を実現したプロジェクトだ。そこにはARAS独自のサステナブルな思想がある。それは樹脂のイメージを新しく塗り替えるだけには留まらず、人々のライフスタイルや価値観にも影響を与える。思想が生活に融け込むことで、世界はより良く変化する。今回、ARASの中心人物である石川樹脂工業株式会社専務取締役の石川勤さん、secca代表の上町達也さん、seccaのデザイナー柳井友一さんの三人に話を伺った。取材 / 文 : 嶋津(ダイアログ・デザイナー)_______________________________________ 今、「サステナブル」を発信する意味 「この一年で、大きく風向きが変わった」と石川さんは答えた。時代の潮流に加え、コロナ禍の影響により、世間の価値観は急速に変化した。就職面接の現場では、学生の質問内容に明らかな変化が見られた。以前までは給与や企業形態に関する質問が一般的だったが、最近は「何のための会社なのか?」と訊かれる機会が増えたという。企業が社会の中で果たす役割に、若者が強い関心を抱いている。加えて、取引先とのコミュニケーションにおいても「石川樹脂はSDGsに対してどのように貢献しているのか?」という問い合わせが増えた。「ここで一度、メッセージを打ち出す必要がある」と石川さんは続けた。 素材としてのサステナブル 「永く使える」という考え方をベースに ARASをつくる背景の中で、彼らは「サステナブル」の考え方を再定義した。地球環境と共生し、持続可能なモノづくりとは何か。secca代表の上町さんは「価値観の伝播と視点の共有がミッションである」と話した。当初、世間では「プラスチック=すぐに捨てられるゴミ」というイメージがあり、海洋ゴミを筆頭に樹脂という素材が悪役として扱われていた。議論を重ねる中で、プラスチックにも再生可能な素材があること、焼き物よりも低温で生成できるためCO2排出量を抑えることができるなど、樹脂の素材としての魅力を知ってゆく。効果的に使用すれば、今までにない価値を届けることができる。問題の本質は、「捨てる」という行為であり、「捨てられるモノ」が生み出されること。「多くの人が抱く樹脂に対する偏見を、素材から切り離して、新しい認識に置き換えたい」と上町さんは話した。ARASでは、ガラス入りトライタン樹脂というリサイクル可能な新素材が採用された。また、「リサイクル」が手放しに推奨されている現状にも問いを立てた。つくる、消費する、再生する、あらゆる工程でそれぞれにエネルギーはかかる。それよりも、一つのモノを「永く使えること」が大切なのではないだろうか。そこで、「強く、美しい、カタチ。」というキーメッセージが生まれた。 構造としてのサステナブル 「安くて、良質」という呪い ARASにおけるサステナブルの思想は、素材面に留まらない。生産、廃棄、再利用における循環の中での構造にも現れている。日本の現場でよく目にする安くて、手間のかかった良質のモノ。たとえば、量販店では手づくりの商品が安価に販売されている。石川さんはそこに強い違和感を覚えた。石川:私は「安くて、良質」は呪いだと思っています。具体的には、「手間のかかった低価格の商品」を指します。「高級品で、良質」ならわかります。安ければ消費者は喜ぶかもしれませんが、その裏では誰か(つくり手)が泣いているわけです。最低賃金やそれ以下で労働している人がいる。それは果たして正しいモノづくりでしょうか。その状況を変えたいと思いました。単に「人件費の安い国でつくればいい」という話ではない。それは、場所を変えて別の人を買い叩いている行為であり、本質的な問題を解決していることにはならない。加えて、その国の経済が成長すれば、そのビジネスは10年、20年とは続かない。それが「持続可能である」と言えるだろうか。これらの問題を解決する一つの答えが「製造工程の自動化」だった。石川樹脂では、ロボットを導入し、人手をかけない仕組みづくりに積極的に取り組んでいる。利益を追求する手段としての大量生産ではなく、誰かが泣いている状況を回避するための自動化。そこには大きな違いがある。思想の有無だ。「安くて、良質」という呪いが、「技術と思想」によって祈りに変わる。 石川:検品や梱包に関しては、まだ人の手に頼っていますが、ゆくゆくはそれらの工程も自動化し、可能な限り無人に近い状態を目指します。「安くて、良質」でありながら、誰も買い叩かないサプライチェーンを実現する。 さらに在庫と廃棄の課題にも取り組んでいる。アパレル業界では、シーズンごとに様々なカラーやサイズの服が大量にリリースされ、売れ残ればセールに出され、それでも買い手が現れなければ最終的に廃棄されることが問題視されている。数をつくればいいというわけではない。「捨てる」という行為と、「捨てられるモノ」を失くすためには、適量の供給を実現する必要がある。石川樹脂は、自社工場ならではの強みを活かし、最小限のロット数で生産することに成功した。抱えた在庫に合わせて、品数が薄くなればその場でつくる。販売経路は、自社サイトがメインだ。今まではメーカーと消費者の間に、一次卸、二次卸、小売店が介在していた。その仕組みでは「どの商品が、いつ販売され、どれだけの在庫を抱えているか」という情報が届くのも遅い上、売れ残ればそれらの製品は廃棄されていた。石川:今までは壮大な情報とモノを無駄にしていました。今では自社サイトにおいて、お客様と直接コミュニケーションして、在庫も全て私たちが一元管理しています。受注状況もリードタイムも把握できる。もちろん小売店にも協力していただきながら進めていますが、在庫に関してはロスが生まれないよう数量を絞っています。DtoCという仕組みを、流通によるコストやデジタルマーケティングという観点ではなく、「適量をつくるための仕組み」として捉える。大量消費を促すための生産ではなく、求められた声に合わせて数量を調整してつくる。結果、「環境との共生」という価値軸で持続可能な構造を実現した。 精神としてのサステナブル デザインが引き出すマインド seccaが石川樹脂にコミットする以前はデザイナー不在で、取引先の意向に従って量産品の形状を決めていた。たとえば、ガラスをトライタンに置き換えた器などの模倣品──いわゆる〝ニセモノ〟と印象付ける本意ではない樹脂製品が求められた。「それだと、つくり手もつくっているモノに対して愛着が湧いてこないんです」と柳井さんは語る。石川樹脂の丹精込めた丁寧なモノづくりを見て、足りないのは「モノに対するアップデート」だと気付いた。柳井:レストラン向けに器をつくるのも、エンドユーザーである料理を召し上がるお客様に向けていると思いきや、そこで働いているシェフやサービスの人に向けています。「お客様に、この器で盛り付けた料理を出してみたい」とわくわくしてくれる。つくる側の人の気持ちが上がってゆく。わくわくしている人たちから出された料理からは、いろんなモノが伝わってくる。それがとても大事で、その内的な誘発剤としての役割をデザインに含ませたいと思っています。実際に、僕たちのデザインした器を、石川樹脂の設計チームの方々が「いきいきとしながらつくっている」と聞いてうれしくなりました。 消費者だけでなく、「つくる人(製造者、料理人、サービスを含めた)」のこころをわくわくさせることができれば、それを見ている人たちにも良い影響が生まれる。「デザイナーの責任は内側にある」と上町さんは話した。器の接し方一つにしても、毎日大事に扱っている親の背中を見てきた子どもと、飽きると捨てて新しいモノに買い替える家庭に育った子どもでは、器の向き合い方は違う。つまらなそうにモノを扱えば、それを見て育った人は乱雑にモノを扱うようになる。「東洋医学的な発想です」と上町さんは話す。大元を辿ってゆくと、価値を生む源泉にヒントがある。エンドユーザーだけでなく、「価値を生むためには何が必要か?」という問いを辿ると、デザイナーの役割はそこにあった。「捨てられないモノをつくるためには、デザイン性が重要だ」と柳井さんは話す。デザインが良くなければ、途中で手放したくなる。試行錯誤を続ける中で、ディティールに凝った樹脂素材の食器が少ないことに気付いた。工芸の世界では当たり前のことが、工業の世界では未開拓のままだった。柳井さんは、徹底的に細部に向き合った。素材の持つ美しさをいかにして引き出すか。それがひいては、モノの魅力につながり、愛着へとつながってゆく。柳井さんのことばを裏付けるように、ARASの製品は数えきれないほどの検証が行われている。取っ手一つを決めるにも10~20個のプロトタイプをつくる。人それぞれ手の大きさも違えば、重さの感じ方も違う。どこに基準を設定するかは、メンバー内で慎重に議論を重ねた。 柳井:「平均化で合わせたものは、誰にも合わない」ということばを、普段から言っています。まず自分たちがしっくりこないと、それを共有したところで誰の共感も得られません。「良し悪し」という感覚は、個人的な感性なので一概には言えませんが、少なくとも自分たちが本当に納得できるモノ、「良い」と胸を張って言えるモノをつくる。上町:モノをつくる過程、あるいは、モノを生み出した後の「モノが介在することでできる人との関係性がどう変わるか」が、僕たちの関心です。正直な話、マジメにつくり続けていれば、ある程度、美しいモノはつくることができます。しかし、「そのモノがどのような影響を与えるか」までを考えることができる人は限られている。僕たちはそういうデザイナーでありたいし、そういう人が増えていく世の中にしてゆきたい。器が触媒となり、マインド(精神)の部分でサステナブルになる。表面的に「持続可能か、不可能か」を議論してもあまり意味はない。デザインの力と、仕組みの力で、本質的な課題を解決する。上町さんの言った「価値観の伝播と視点の共有」は、言い換えれば「文化をつくること」だ。彼らは、樹脂によって人々のライフスタイルや価値観に大きな影響を与えている。 これからの展望 サステナブルの観点から、粘り強く問いを立て続け、一つひとつ解決してゆく。そこには常にチャレンジ精神がある。「意思決定の多さと失敗の多さでは大企業に負けない」と石川さんは語る。それは、アクティブに挑戦し続ける姿勢を意味する。2021年冬には、石川樹脂は新たなプロジェクトを立ち上げる予定だ。モノを永く使うことは正義だが、それは急速にモノを消費するビジネスモデルが通用しないことを意味する。お客様にモノを売っているようで、コトを共有してゆくことが仕事になるかもしれない。そう上町さんは話した。レストランにおいて、今まで陶磁器の食器、貴金属カトラリーが当たり前だった中で、新しい選択肢としてARASが採用されるようになった。選択肢の一つとなり、他の素材とも共存できている。今後はさらに、樹脂でなければ表現できない新しいポテンシャルを引き出し、樹脂の工芸的な表情を模索してゆく。柳井さんはそう語った。 石川さんは仕組みの面で随時改良をしていく意向を見せた。製品の回収の仕組みを整えること。宅配便に頼ると、トラックによるCO2排出によって無駄なエネルギーがかかる。そのため各地に回収スポット(サステナブルBOX)を設ける計画を立てている。国内に小売店が200~500ヵ所あれば、理想的なサイクルが実現できる。「まだまだ改善の余地はたくさんあります。それを一つ一つARASが大きくなるにつれて丁寧に解決していきたいと思います」と、石川さんはこの鼎談を締めた。_______________________________________素材、構造、精神、あらゆる軸で価値観のアップデートを起こす。ARASの「持続可能なモノづくり」は、樹脂を通して文化をつくり、世界を変える。この多層的なサステナブルが、美しい未来を実現する。
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ARASで、食卓に涼やかさと立体感を。岡川“ぽんた”透さんの創作料理と器のセッション。新カラー「スモーク」シリーズと「ななめ小鉢」で彩る日常の食卓。【後編】
ARASのJournalでは、ご家庭でARASの使い方や盛り付けの幅を広げていくため、定期的に料理人さんとのコラボ対談を行っています。今回は、PLAT HOMEオーナーの岡川“ぽんた”透さんとARASのデザインを手掛けるsecca inc.代表の上町達也さんの対談です。ARASの新カラー「スモーク」シリーズと『ななめ小鉢』の発売に際し、岡川さんにARASの器を用いて料理を盛り付けていただき、盛り付けの楽しみ方や器と料理の考え方などをお話いただいています。こちらはその【後編】です。プロの料理人さんのARASを使用する際の盛り付けの考え方や楽しみ方、実際の盛り付け例などをお楽しみください。 「つくり手の表情」が見える器 【材料】エビ、イカ、マグロ、ヤングコーン、オクラ、金沢のふと胡瓜、スダチ、発酵させたプラムのソース。 小鉢①:薬味 わさび、刻んだ生姜の醤油漬け、セロリの佃煮。小鉢➁:ごはん、アボカド。 岡川このscoopの皿をはじめてもらった時に、「何を、どのように、盛ろうか?」ということを考えました。ふと、上町さんと出会った頃、この器について話してくれたことを思い出した。(※ジャーナル上町さんの記事リンク)計算された器なんです。 上町さんのscoopの考えと、僕の料理の表現を合わせて、「刺身をすくって食べるのはどうだろう?」と考えた。普通は、刺身をすくって食べることってまずありませんよね。体験としても楽しそうだ。 スプーンですくった時に、ぐにぐにしたものだけだとおもしろくないから、食感を楽しんでもらうためにヤングコーンを入れた。プラムを発酵させたオリジナルソース。薬味はわさび、刻んだ生姜の醬油漬け、セロリの佃煮。 そのまま食べてもらってもいいし、全部混ぜてもらってもいい。プラムの酸味とお刺身なので、酢飯感覚で食べてもらえるようにごはんを添えました。刺身としても、海鮮丼のイメージで食べてもらうこともできる。そのようなストーリーが自分の中にはあります。 上町全てが「すくって」完成する。つくり手の意図を汲み取って、発想を飛躍させた。実にすばらしいです。 【材料】 イワシ、パプリカ、シソの花、えんどう豆のツル 岡川大量の油でイワシを焼きました。オイル漬けに近いイメージです。オイルを下に溜めておいて、そこにイワシをのせた。ソテーしたパプリカや季節の野菜を。scoopは深さもあるから、汁物にも合う。溜まったスープが円形になるように設計されています。 「すくう」や「汁物を食べる」という使い方がしたかった。器の高さと幅のバランスを考慮して盛り付けました。 ハレの器、ケの器 上町一般的な家庭だと、なかなか作家モノの器を使う機会がありませんよね。量産という仕組みの中で生まれた器を選択することの方が多い。「店」ではなく、「家庭」という視点になると、器の役割は変わるのでしょうか? 岡川「量産品」って、出会いモノですよね。たとえば、ふと入った雑貨屋さんで「あ、この器、かわいい」という出会い方をする。 ARASのようなオリジナリティのある器は、出会った時のフィーリングで心が華やぎます。同じ家庭の食体験でも、「今日は誕生日だから」など、良いことがあった時に選びたくなります。 上町僕は、家庭の器の役割は「愛着」だと思っています。料理屋で扱われる器は、料理人の表現の一部であり、店と客をつなぐインターフェースとしての役割がある。たとえば、そこに箸を置いた時に「結界を感じる」といったような。自分(客)の領域ではなく、相手(店)の世界に浸っている状態です。 家庭の器は、日々触れることで愛着へと変化していくのではないでしょうか。そこから、だんだん捨てられないモノになってゆく。 岡川それは人によるかもしれませんね。器に対して愛着を抱く人と、「量産品だから」という理由でぞんざいに扱う人の差は激しいと思います。経年劣化を愛せる人と、そうでない人の違いとも言い換えることができるかもしれない。ARASの器が好きな人は、経年劣化を楽しめる人が多いのではないでしょうか。 上町樹脂における経年劣化の景色は、これからの課題でもあり、楽しみな部分でもあります。あくまで、僕たちの考えは、今のサスティナブルの文脈を含め、新たな素材で「家庭の中の一つの選択肢」を提案すること。 岡川サスティナブルという面に関して、とても心を惹かれます。その文脈がトレンドとして留まらず、これからも継続されるならば、ARASは「生活の中の器」のベーシックになっていくのではないでしょうか。一消費者として、世の中に広く伝えてほしいと心から思います。「デザインがユニークだから」というだけでなく、環境に対する配慮が込められている。 上町その点が、僕たちの器を手に取ってもらうための一つの理由になっているのではないかと思っています。 ARASの魅力 ──今回の創作料理を通して感じたARASの器の印象をお聞かせください。 岡川長所として挙げられるのは、何より先に、使いやすさですね。あと、料理を発想するおもしろさ。器を渡された時に、「どの向きで盛り付けようか」と考えた。器を手に取っていろいろな角度から、「どういう表情が一番いいかな」と思索する。それは楽しい体験でした。 上町思惑通りに悩んでくれましたね(笑)。レストランで樹脂の器を使用するならば、どのような意図があるのでしょう? 岡川今回、僕はこれらの器を常温で使っています。触った時の温度感も、季節感につながる感覚です。たとえば、冷やした器だと表現も変わります。あるいは、温めることでも表現は変わる。樹脂だと常温使いが基本になりますよね。そこはメリットだとも言えます。 先日、A_RESTAURANT(※リンク先の添付)でカトラリーを使わせていただきました。冷たい料理を食べた時の「素材そのままの味がわかる」という体験がユニークでした。 たとえば、キンキンに冷えたものを、常温のステンレスのカトラリーを使用して食べた場合、熱伝導によって温度帯が変わります。自分の料理を作った時に、「これがベストの温度です」と出しても、お客さんの口の中に入る時には温度が変わってしまう。そうなると風味も変わります。ARASのカトラリーは漆と同じで、素材の温度をそのまま楽しめる。 上町温度を演出したい時には、選択肢から外れるけれど、料理の温度をそのまま伝えたい時には樹脂でも選ばれる可能性があるわけですね。家庭だけでなくレストランにおいても、素材による使い分けの一つに樹脂が入れば、おもしろくなりそうですね。 対談を終えて ──岡川さんのおつくりになったお料理を、上町さんはどのようにご覧になりましたか? 上町率直な意見として、期待を遥かに超えていました。scoopの「すくう」の解釈にも感動しましたし、ARASの器は家庭向けだけでなく、レストランでも十分選択肢の一つになり得るのではないかという可能性を感じました。 今まで「食」のコンテンツに足りなかったものは、考え方や視点なのだと思います。今回、その部分をシェアできることはうれしいですね。
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ARASで、食卓に涼やかさと立体感を。岡川“ぽんた”透さんの創作料理と器のセッション。新カラー「スモーク」シリーズと「ななめ小鉢」で彩る日常の食体験。【前編】
ARASのJournalでは、ご家庭でARASの使い方や盛り付けの幅を広げていくため、定期的に料理人さんとのコラボ対談を行っています。今回は、PLAT HOMEオーナーの岡川“ぽんた”透さんとARASのデザインを手掛けるsecca inc.代表の上町達也さんの対談です。ARASの新カラー「スモーク」シリーズと『ななめ小鉢』の発売に際し、岡川さんにARASの器を用いて料理を盛り付けていただき、盛り付けの楽しみ方や器と料理の考え方などをお話いただいています。こちらはその【前編】です。プロの料理人さんのARASを使用する際の盛り付けの考え方や楽しみ方、実際の盛り付け例などをお楽しみください。 《PLAT HOME》 PLAT HOMEは金沢市彦三町にある創作料理店。築100年以上の日本の蔵を改装し、内装には日本の古道具をはじめ、アメリカやヨーロッパのアンティークが使用されている。洗練された和食ベースの創作料理とぬくもりが調和する空間。 《ARAS item》 『大皿ウェーブ』『深皿スクープ』から、すりガラスのような“スモークカラー”の新色「スモークブルー」と「スモークグレー」。『ななめ小鉢』は、特徴的な斜めのカタチが、並べた時や、重ねた時にも食卓に動きを生み出す。 料理と器のセッション 上町今回の趣旨としては、器を「道具」として使うだけでなく、「器のある生活」を届けたいという想いがあります。ライフスタイルとしての「ARASのある生活」をシェアしていきたい。 料理が好きな人であっても、器に触れて、その場で「こういう料理をつくってみよう」と発想できる人はなかなかいません。そういう意味でも、岡川さんのような信頼のおける料理人からヒントをいただこうと思いました。 岡川料理の楽しみ方は人それぞれだと思っています。たとえば、この『ななめ小鉢』を裏返して使ってもいい。そこに正解はありません。ちょっとした遊び心で料理の景色は豊かになります。今回も、「僕ならこう盛り付けるよ」というイメージでつくりました。 【材料】 真鯛、金時草、行者にんにく、酒粕、シソの花、えんどう豆のツル 岡川「波=海」という発想から魚を選び、酒粕をパウダー状に散らして砂浜を表現しました。アクセントとして、春に採れた行者にんにくをペースト状にしてソースに。上からシソの花と、えんどう豆のツル。波の皿らしく初夏のイメージで、器の景色を楽しんでいただけるように盛り付けました。 【材料】 国産牛、かぼちゃ、トマト、甘酒、ガリ(生姜) 岡川対照的に、こちらはフラットな面を見せて肉を盛り付けました。かぼちゃをペースト状にして色彩を。トマトは甘酒とショウガのガリを和えました。 器は、料理の着物 上町岡川さんはプロの料理人として、「器」という存在とどのように対峙しているのでしょう。器に求める役割はあるのでしょうか? 岡川和食だからこそ、器は一つのアクセントになります。今でこそ、ハーブや野菜でカラフルに仕立てる料理をつくることもありますが、基本的に和食は色味が控えめなものが多い。そういう意味でも、「料理の着物」と表現されるほど、和食は器を重要視しています。 それは風味にも影響します。料理が全体の風味を構成する80%だとすれば、残りの20%は「どの器に盛り付けるか」で補填される。器を含めて、100%の風味を考えていく。 上町料理の景色が味覚に影響するということですよね。岡川さんの料理の視点と、表現としての器の関係性はとても興味深いです。店で使用する器は、作家さんによるオリジナルのモノが多いと思うのですが、岡川さんはそれらの器にご自身をどのように投影しているのでしょう? 岡川その人が経験してきた中で生まれたモノには、必ずオリジナリティが現れます。それは器だけでなく、料理にしても同じで。たとえば、僕が今まで修行してきたことをそのまま誰かに教えたとしても、風味も見た目もわずかに変わります。全く同じ料理にはならない。それが、その人の「個性」であり、本質的な部分だと思っています。 僕とフィーリングが合う人の器であれば、必ず料理とマッチします。人となりが合う人なら、料理と器の相性も良い。お互いを高め合える関係性を構築できる。僕が作家さんと直接やりとりして器をオーダーすることが多いのはそのような理由です。 上町料理と器の関係性が、風味を引き上げる。「会話の中でしか生まれないモノをつくりたい」という僕たちの目指している世界とかなり近いですね。 PLAT HOMEという「場所」、岡川“ぽんた”透という「人」 岡川名前の由来は二つ。一つ目は、ぷらっと、家(home)に来る気分で、お店に遊びに来てほしいという想いから。二つ目は、電車の乗降場「プラットホーム(platform)」のイメージです。出会いと旅立ちの流れの中で、この空間を経由してもらえたらうれしい。この場所での出会いから、物語が派生してゆく。 僕の出身は、金沢の東山というエリアです。伝統的な建造物が並ぶ、昔ながらの風景がそのまま残っている場所。祖母が芸妓で、お座敷にも出ていて、踊りを教えていました。母も僕と弟が生まれるまでは芸妓として働いていた。東山という街は、住んでいる人よりも、店をしている人の方が多い。 自由軒というレストランがあり、料理人の若い兄さんたちが、幼い僕たちを構ってくれていました。店の裏側にいると、「お料理下げてきて」とか「洗い物しておいて」と声をかけてくれる。それが僕たちにとっての遊びでした。兄さんたちとのやりとりや、働いている風景がとても楽しそうだった。「食」の世界へ興味を抱いたのはそこからです。 上町物心ついた頃から、金沢の伝統的な文化の中に身を置いていた。そこから料理人になっていったのでしょうか? 岡川20~30歳までの10年間は「自分の店を持つ」という目標で進んできました。30歳からの10年間は、たくさんのことを経験し、幅を広げることを目標にした。「和食」という枠を取っ払い、「料理」という概念まで広げて解釈した。中華、フレンチ、イタリアン、エスニック……いろんなアイデアを和食にいかに落とし込むか、という考え方です。 おもしろいもので、20代、30代と経験してきたものを取り入れて創作してきた料理が、最近になって収斂されている感覚があります。にぎやかだった料理が、少しずつシンプルになっていく。素材に対する考え方がしなやかになり、調理の中での「遊び心」がわかってきたのも、ここ数年の変化かもしれません。 僕にとっても、この場所は「プラットホーム」です。終着点ではなく、この先に自分の夢がある。 上町その夢について聴かせてもらえますか? 岡川いずれ東山に帰り、店を開くことが一つの目標です。カウンターのみ、和食の王道に近い会席料理のスタイルで、目の届く範囲のお客さんにコース料理を提供する。今までで自分が経験してきたもの──国内外で見たもの、食べたもの、感じたもの、すべてを和食に落とし込んで、東山という場所で表現したい。 だからこそ、いろいろなものを体験することは大事で。積極的に海外に足を運び、「食」に対する様々なアプローチを取り入れています。文化が異なれば、同じ食材でも使い方に個性が出ます。幅を広げる中で、時間をかけて削ぎ落してゆき、最終的にシンプルな和食の世界を表現したい。 上町和食にカジュアルな要素を取り入れているのは、料理人としての幅を広げるための仕組みだった。岡川さんのこれからが、とても楽しみです。 【後編】へ続く
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ARAS1週間コーディネート。 日常の食卓から特別なシーンまで寄り添うARASの器。
こだわりのある方の日常使い食器ブランドARAS。料理をより美味しく召し上がって頂くために開発され特徴的なデザインは、特別な日のおもてなしの器として捉える方もいらっしゃいます。しかし、使い勝手の良い素材だからこそ、朝から晩までの幅広い食卓シーンで気兼ねなくお使いいただきたく、ARASの人気商品大皿ウェーブを使用した1週間コーデを企画いたしました。今回は、皆様の日常をコンセプトに、@emi5perhonen様に忙しい日のランチなどの手の込んだお料理までご紹介頂きました。 Day1.忙しい朝のモーニングプレート仕事やご家族の準備で忙しい平日の朝。時間をかけて朝食を作り、綺麗に盛り付け、ゆっくりと召し上がる時間、全てをするには時間が無いですよね。いつもの朝食もワンプレートで片付けまで簡単に、少しの時間と心の余裕で朝食を召し上がっていただける食体験を提供します。 ▲大皿ウェーブ・フォーク(ホワイト) 朝食ということで、1番明るい"ホワイト"を使用し、見た目から明るくしました。食パンの上に乗っているのは、"金柑のジャム"です。手作りジャムにすることで、お好みの甘さにすることができます。大量の金柑のヘタを取り、砂糖で煮込んで作ったジャムを今回は乗せてみました。 Day2.テレワークの簡単パスタテレワークが主流になりましたね。頑張ったお仕事もひと休憩。サッと簡単に自宅で作れるパスタと一緒にARASをご使用してみてはいかがでしょうか。 ▲大皿ウェーブ・フォーク(ピンクグレー) 下の机と同系色のグレーの中でも、"ピンクグレー"を使用し、パスタを目立たせる盛り付けにしました。さらに、余白を作り、パスタを少なめに盛り付けることで、お皿の素敵な陰影とパスタのバランスを考えました。 Day3.家族の和食プレート1日の終わりは家族と一緒にほっこりと温かい和食を。手の込んだ食べ物も素敵ですが、みんなで囲む食卓はさらに素敵な食体験です。1日あったことを話しながらARASをご使用いただければ幸いです。 ▲大皿ウェーブ・箸(ブラック・グレー) メニューは、「コーンの炊き込みおにぎり」「鯵のフライ」「きのこや野菜の副菜」になります。和の落ち着いた印象を"ブラック"と"グレー"で表現しました。旬のとうもろこしを使用した炊き込みご飯ですが、実は軸の部分も入れて炊いているんです。香りが大変良くて、出汁もでるため、風味が出ます。他にも玉ねぎなどの野菜のブロスを冷凍庫で取っておき、使用することで料理に風味をプラスすることもあります。実の元となる部分のため、味に深みを出したいときにはピッタリです。 Day4.休日のゆっくりブランチ休日は少し遅めに起きて、何を食べようか考えるのもいいですね。平日よりもちょっぴり時間をかけ、少しこだわりをプラスすることで、おうちごはんがまるでカフェのような素敵なお料理になります。 ▲大皿ウェーブ・ナイフ・フォーク(ピンクグレー) "ピンクグレー"の器を使用し、ブールを使用したオープンサンドにしました。いつもと違うこだわりとして、「リラックスした休日」を表現するため、"紫"を添えました。オープンサンドに紫キャベツの芽を添えることでアクセントになるんです。さらにナッツとレーズンを使用した"紫キャベツのラペ"や、手作りの紫蘇シロップで作った"紫蘇ジュース"も一緒に盛り付けました。赤紫蘇は栄養価が高く、夏にぴったりですし、お湯に砂糖、塩を入れて簡単に作れるので是非作ってみてください。 Day5.おもてなしプチパーティー お休みの日は家族やご友人とプチお家パーティーはいかがでしょうか。大皿のウェーブを使用し、オードブルスタイルにすることで、皆様で一緒にお食事時間をお過ごしいただけます。 ▲大皿ウェーブ・ナイフ・フォーク(ホワイト・ブラック・グレー・グリーングレー) プチパーティーということで、「トリュフのピザ」「鯛とアサリのアクアパッツァ」「ムール貝の酒蒸し」「パセリとハーブソルトの付け合わせポテト」「白ワイン」を並べてみました。テーブルコーディネートには庭に咲いていたシーアンの紫陽花を並べました。昨日は、1年間無病息災となるよう、紫陽花守りもしました。 ARASをお使いいただいた感想 最初は、高級感のある特別なイメージでした。しかし、実際使用してみると「素材の扱いやすさ」や「料理を重ねたときの良いニュアンス」を感じました。カトラリーも口当たりが良く、先端が細いため刺さりやすかったです。私は、このような食器を特別なものとしてとっておく必要はないと思っています。例えば、ラーメンや焼きそばでも、気に入っている器と使うと良い気持ちになります。そういう時にぴったりな器だと思いました。なんでもないときの普段の料理で食卓を囲んでも満たされました。生活はまさにそれだと感じています。 いかがだったでしょうか。少しでも皆様の日常にARASが寄り添えることができれば幸いです。今後も皆様に素敵な食体験を提供できるよう、一歩ずつ成長したいと考えております。ARAS InstagramアカウントでもARAS1週間コーデを取り上げております。こちらもぜひご覧くださいませ。
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薬膳と食の共存。日常から簡単に取り入れられる薬膳料理でより良い生活を。
なかなか普段の生活に取り入れづらいと思われているの薬膳。しかし、すべての食材に薬膳の効果があり、日常から簡単に薬膳を取り入れられます。今回、薬膳マイスターの松山様に薬膳と食の共存に関してインタビューさせていただきました。また、ARASの深皿スクープとスプーン・フォークを用いて、この夏に食べたい薬膳料理「ホタテと長芋とズッキーニのすだちマリネの冷製カッペリーニ風そうめん」を考案いただきましたのでぜひご覧ください。 薬膳とは 簡単に言えば普段食べている食べ物すべてに効果があり、薬膳です。一番は重要なのは、季節のものを食べるということ。その季節に合った効能が取れるため、夏は夏野菜やそのときにとれる魚などを食べていれば間違えはありません。例えば、夏場は体を冷やす食べ物が多く、うちにこもった熱を下げてくれます。夏野菜を冬に食べてしまうと、体の中の熱を下げてしまうため体が冷えてしまいます。冬野菜は体をあっためてくれるものが多いため、冬は冬野菜をとるのがおすすめです。 薬膳というもの自体が、普段の食事の考え方。 薬膳と聞くと難しそうなイメージがあると思いますが、食事そのものが薬膳です。長芋は薬として使われていたりしますし、しょうがやみかんの皮などもその一例です。苦い薬や漢方も体には良いですが、薬膳は食事で美味しく体に良いものを摂取できるというイメージです。薬膳を意識することで普段の食事からちょっとしたものを取り入れるだけで体によく健康的になります。例えば、普段の食事からゴマをちょっとぱらぱらするだけで、老化防止に効果のあるゴマの栄養もとれます。 薬でとると苦いものになりますが、食事というカタチでとることで美味しく健康的になれるため、私の中では食べる薬、食薬というイメージです。本当に漢方とかではなく、普段から旬の食材を食べるだけで薬膳になります。 今回の料理も旬の素材 ホタテはちょうど貝柱が美味しい時期ですよね。ホタテは滋養強壮、夏ばてを元気づけてくれる食材ですごく体にいいんです。タウリン・タンパク質が豊富で低カロリーなので食べるビタミン剤というイメージです。ズッキーニは体の熱を冷ましてくれますし、長芋は免疫力をUPしてくれます。すだちはこの暑い時期にとるとすごく体にいい成分がとれます。酸味を加えようと思い、最初は酢やレモンを考えていましたが、すだちの方が成分的にすごく良く、疲労回復、抗酸化作用だけでなく、美容やダイエットに良いスーパーフードのためすだちを加えました。 今回の料理を選んだ理由 ARASを見た瞬間、すごくおしゃれでしっかりした食器に見えるのに軽くてびっくりしました。この高級感あるお皿に何を載せようかを考えて、最初はトマト・シソとかを使用しようと思いましたが、食材を買いにいったときに旬の美味しそうなホタテがあったので、ホタテやズッキーニ・すだちを使用したカッペリーニ風そうめんにしようと思いました。ホタテ・ズッキーニ・すだちなどを使用して料理がグリーンとホワイトの際立つきれいな色合いになったので、コントラストの分かりやすいブラックとホワイトのお皿を使用して料理全体が映えるようにしたいと思いました。 ARASを使った感想 子どもがいるので割れるお皿より使いやすいなと思いました。家族が多いので洗い物も多くて大変なのですが、洗うのも軽いので簡単で、割れる心配もないのでよかったです。しまうときもさっとしまえてがちゃんってならないのが良くて、使っていく中でのストレスが全然なくて気持ちが楽に感じました。あと、すごくいいと思ったのが重ねられることです。家族が多く、収納が大変なので、重ねられて割れないもの安心です。お子さん持っている人にも喜ばれそうですよね。私もいろいろ探しましたが、キャッチーなものしかなくて、かっこよくて使いやすい子供用ものがあったら良さそうだと思いました。特に子どもってがちゃがちゃやっちゃうので、音がならないのがすごく良くて、割れるものだとよそ見している間に落としたりもするので無意識のうちにも気を遣ってしまいます。 写真を撮っても高級なお皿に見えるし、簡単な料理もオシャレに盛りつけられるので一人の時のランチで簡単に済ませたいときにもARASに盛りつけるだけで気分が上がりそうだなと思いました。 ※写真はホワイトとグリーングレー 松山様の考えるより良い生活 家族のために、健康で美味しい料理を作りたいと思っています。毎日忙しいですが、手間を省ける部分ははぶいて、それでも見た目は上級でありたいです。ARASは洗うのが簡単で割れないし、重ねられる、でも見た目は上級でレストランにきたようなお皿なので、使いやすくて手軽なものでストレスなく使用できて、精神的にもあげられるようなお皿だと思います。料理もそうですが、旬の食材をつかったり、簡単なものだけど薬膳の効果とちょっと考えたりするだけで健康にも良く考え方もポジティブになり、より良い生活になると思います。薬膳は普段から触れている食材それぞれにあるので、自分の体調や気分と照らし合わせて作ってくれたり、ちょっと食べすぎたなという日でも今日食べたものの薬膳効果を調べて身体に良かったんだなと思ってもらえたりすると嬉しいです。 夏の旬の素材をふんだんに使用したカッペリーニ風そうめん、ぜひ作ってみてください。 〇材料(2~3人分) ホタテ貝柱(刺身用) 200gズッキーニ 1本(正味150g)長芋 正味100gそうめん(乾麺) 200gすだち 1~2個A:めんつゆ(3倍濃縮)・オリーブオイル 各大さじ2A:砂糖 小さじ2A:昆布茶 小さじ1A:塩・こしょう 極少々めんつゆ 大さじ1オリーブオイル 適量 〇作り方 <下準備> ホタテ貝柱は大きい場合は半分に切る。 ズッキーニは薄くスライスする。 すだちは輪切りにする。(種はなるべく取る。) 長芋は皮を剥き、薄い半月切りにする。 ① ポリ袋にホタテの貝柱、ズッキーニ、長芋、すだちとAを入れて混ぜ、なるべく空気を抜いて口を縛り、冷蔵庫で15~20分置く。 ② そうめんは袋の表示通りに茹で、氷水にさらし、水気をしっかりきる。 ③ ①とそうめんをボウルに入れ、めんつゆ大さじ1を入れて和えたら器に盛り、オリーブオイルを垂らして出来上がり! 薬膳効果 ・帆立て貝…滋養強壮、老化防止、視力回復、めまい、のぼせに・ズッキーニ...余分な熱を取り除き、喉の渇きや肺の乾燥を潤す・長芋...糖尿病予防、生活習慣病予防、食欲不振に、滋養強壮、老化防止、疲労回復、免疫力アップ・すだち…消化促進、食欲増進、のどの渇きに、肌の乾燥に、疲労回復に・オリーブオイル…便秘に、肌の乾燥に、咳やのどの痛みに ワンポイントアドバイス: そうめんは氷水できゅっと冷やす。 スダチのたねは取らないと苦みがでるので取る。スダチがなければ、レモンやお酢でもOK。 めんつゆは3倍濃縮を使用。
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大皿モアレの開発秘話に迫る。モアレが真円でない理由。あえて自然な丸みを残した開発者の想いとは。
ARASは、ありがたいことに2021年3月で生誕1周年を迎えました。この1年、実際にARASをご愛顧くださるお客様と対話を重ねる中で、形や色に対してどのようなこだわりがあるのか、なぜこの素材を採用したのか、など製品に込められた想いや開発の背景について もっと知りたいという声を数多くいただきました。そんなご要望にお応えしたく、ARASは今後ジャーナルを通して、製品に込めた想いやこだわりを細部にわたって皆さまにお伝えしていきたいと思っています。 ARASの想いをお伝えするジャーナル第一弾は、昨年3月に発売した人気商品の一つ、ARASの「大皿モアレの開発秘話」をご紹介します。 『大皿モアレ』とは 規則正しい繰り返し模様を複数重ね合わせた時に、干渉で発生する模様“モアレ”からヒントを得、つくり出したのが大皿モアレです。表面には細かな非対称のテクスチャーが刻まれており、これにより食材が器にくっつきにくく、最後まで料理を美味しく美しく味わうことができます。また、真上から見ると「真円ではない自然な丸みのある輪郭」になっているのが特徴。このモアレに込められた想いについて、開発者であるsecca inc.代表の上町と柳井にインタビューしました。 モアレの開発背景 人間には本来「自然物」を美しいと感じる習性があります。海に沈みゆく夕陽、春満開の 桜、秋に色づく紅葉を見て不快に感じる人は少ない。それと近しい感覚で、工芸品の「素 材が自然現象から自ずと生み出した表情やゆらいだ形状」に対して人は美しいと感じます。一方で、量産の仕組みで生まれた樹脂製品は、無機質な形状のものが多いです。 ただ、樹脂製品にはそれぞれの素材が持つ特異な機能性など、ガラスや陶磁器にはない強みがあるのも事実です。 それを活かした上で工芸品のような「自然で有機的なゆらぎ」を実現できれば、これまでにない視点で樹脂製品を見てもらえる可能性があるのではないかと考え、 ARAS立ち上げ時の製品の一つとしてモアレを開発することにしました。 大皿モアレが真円でない理由。カタチへのこだわり 一般的なお皿ではあまり見ない、真円でない円いカタチ。 丸めた粘土を押し付けた時にできる自然な丸みのある輪郭をモチーフとしています。 大皿モアレを真円にしなかった理由は、「食卓の中の景色に有機的なゆらぎを与えるため」です。これはARASのプロダクトに一貫したプロダクトのコンセプトで、素材の表情のムラや、形状のゆらぎ、アシンメトリーな形状など、製品ごとにあらゆるアプローチを行なっています。陶磁器など他の素材の器と並ぶこと、ご家族みなさんでご使用いただいた際に複数の同じ器が並ぶこと、食材と重なること、それらを総合的に考慮して導き出した私たちなりのご提案です。 一方、モアレに対してウェーブが真円なのは、機能面から導き出した凹凸形状が、すでに器の上に有機的な表情を与えているからです。それをさらに有機的なアウトラインで切り取ってしまうと、拠り所のない形になってしまって、並べた時に締まりのない景色になってしまいます。 モアレは、ウェーブのように機能的な凹凸が返って盛り付けの制約になっなってしまうシーンを想定して、器の上をフラットに仕上げています。細かな非対称なテクスチャー(微細な凹凸)があるものの、真円で切り取ってしまうと均衡が取れすぎて無機質になってしまうため、アウトラインで有機的な印象をデザインしています。2枚、3枚と重ねた時も器同士が少しずつずれて重なることでゆらぎが生まれながら、器の重心は高台のセンターになるよう設計してあるので、ズレてるのに安定感があるというのもデザイン上のポイントになります。 食事と自然に馴染む大皿モアレのカタチ 自然な丸みのある形が有機的な表情を与え、お食事と自然に馴染みます。また表面の細かなテクスチャーによって、食材がお皿にくっつきにくく、最後までこだわりのお食事を綺麗にお召し上がりいただけます。また、淵が立ち上がっているため、ドレッシングなどの少量の液体がこぼれることもありません。 ARAS全製品共通で、樹脂とガラスの新素材を採用しているため、匂いや口当たりで食事の邪魔をすることもありません。 大皿モアレの魅力を少しでも知っていただければ幸いです。今後のジャーナルでは、他ARAS製品に込めた想いや素材へのこだわり、色へのこだわりを順を追って紹介させていただきます。ジャーナルを通して知りたいこと、ご意見・ご要望ありましたらいつでもinfo@plakira.comやInstagramのDMよりご連絡ください。 secca プロフィール 食とものづくりの街金沢を拠点に、これからの時代におけるものづくりの可能性を探求し続けるクリエイティブ集団。古より脈々と受け継がれる知恵と技能を今一度見直し、同時に疑い、独自の思想や最先端の技術を積極的に掛け合わせ、現代を生きる我々にしか生み出すことができない不変の価値をカタチにする。 上町達也(うえまちたつや) secca inc.代表 金沢美術工芸大学卒業後、株式会社ニコンに入社し、主に新企画製品の企画とデザインを担当する。3.11をきっかけに、モノの背景にある価値の異常な消費サイクルに疑問を抱き、今一度価値を丁寧に手渡し合えるような世界を取り戻すことを目指し、2013年secca inc.を設立。 数ありきではなく、一つひとつのモノが生み出す価値ありきでものづくりの可能性を見つめ直す。現在、secca独自の経営を推進しながら、各作品のコンセプトメイキングを主に担当する。デザイナーとしてはパートナー企業の経営に寄り添ったデザインコンサルティングを行う。 柳井友一(やないゆういち)secca inc. クリエイティブリーダー 高校時代にデザイナーを志し、金沢美術工芸大学製品デザインを学ぶ。その後、(株) JVCケンウッドに入社、音響や光学機器のデザインを担当。 工業デザインを経験する中で「ものの消費のサイクル」に疑問を持ち、歴史に残るものつくりに憧れ陶芸の世界に入る。2012年多治見市陶磁器意匠研究所で陶芸を学びその後、 金沢卯辰山工芸工房を修了。seccaのクリエイティブリーダーとして工房全体の制作を牽引する。
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【育てるカレー】カレーをこよなく愛するLOVE INDIAのシェフたちが考える思い思いのカレーレシピvol.1
ARAS×LOVEINDIA「育てるカレー」 カレーをこよなく愛するLOVE INDIAの6名のシェフたちがオリジナルミックススパイスを用いて「思い思いのカレーレシピ」 をリレー形式で紹介していきます。それぞれのシェフたちによって個性溢れるこだわりのカレーレシピをぜひご覧ください。 第一弾は、渡辺 玲シェフののチキン・コフタ・マサラ(鶏肉団子の濃厚カレーソース煮込み)です。 <チキン・コフタ・マサラ(鶏肉団子の濃厚カレーソース煮込み)レシピ> 【材料】 サラダ油 大さじ3ホールスパイス 全量玉ねぎ(みじん切り) 200gにんにく(すりおろし) 10gしょうが(すりおろし) 10g香菜(あれば・みじん切り) 大さじ2(根や茎の太いところも使うとよい)カットトマト(ホールトマト)缶 250g(水50mlを足す)パウダースパイス 半量塩 小さじ1と1/2水 1/2カップコフタ(肉団子)用・鶏挽肉 400g・にんにく(すりおろし) 10g・しょうが(すりおろし) 10g・トマト(みじん切り) 80g・香菜(あれば・みじん切り) 大さじ2(根や茎の太いところも使うとよい)・ピーマンのみじん切り1/2個分・塩 小さじ1/2・パウダースパイス 半量 【下準備】パウダースパイスの中味をよく混ぜたら、2等分する。ボウルなどを用意し、コフタの材料すべてと2等分したパウダースパイスの片方を入れ、よく練っておく。【作り方】1. フライパンや鍋を用意し、油を入れ中火にしたらホールスパイスの中味を全量加える。 2. いい香りがしてきたら玉ねぎを入れ、最初は強めの中火で、徐々に火加減を落としつつ黄金色までよく炒める。弱火にして、にんにくとしょうが、香菜を加えて軽く混ぜ、さらに軽く全体を混ぜる。 3. トマト缶に水を足したものを加え、強めの中火で沸騰させる。沸騰後は、トマトと玉ねぎがなじむよう、かき混ぜながら中火で1分ほど煮る。 4. 弱火にして、パウダースパイスの残り半量と塩を加える。 5. 水を加えて強めの中火で沸騰させ、中火で1分ほど煮込む。ベースになるグレービーのできあがり。1カップの水(分量外)を足して弱火にする。 6. コフタの生地を直径3センチ前後の団子状に丸め、グレービーに入れる。きれいに丸めない方がソースが絡みやすい。中火程度に火力をアップし、崩さないようにして煮込む。10分ほど煮て、コフタに十分火が通り、ソースに適度のとろみがつけば完成。 ARAS公式InstagramのIGTVおよびLOVEINDIA YouTubeにてレシピ動画も配信しておりますので、ぜひご覧ください! LOVEINDIA YouTube:https://youtu.be/wnpcLuw0al4 LOVEINDIAとは 日本人シェフの 日本人シェフによる インド料理ファンのためのイベント。2011年にスタートし、今年で10周年を迎える。シェフ合作料理を提供するイベントや研究会を実施。
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